配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2011年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究概要 |
本研究では,ボルト締結時のボルト締結状態を評価するために,有限振幅超音波をボルトに入射させ2 次高調波成分の検出を行った.発生した2 次高調波の検出を効率良く受波するため,圧電振動子の接着位置をナットの側面として透過法により超音波を送受波した.音響試料は鉄製の六角ボルトであり,ディジタルトルクレンチを用いてトルクを負荷した.締結前後で2 次高調波が10 dB 程度増加することが確認できた.この発生源は,ボルトとナットのネジ山間の接触面積が増加したことにより,接触部でContact Acoustic Nonlinearity が生じたものと考えられる.また,締結により,ボルトが塑性変形したため,2 次高調波が増加した可能性も考えられる.なお,これらの結果は,これまでの研究で行っていた,ボルト頭部からの送受波結果と一致している.さらに,軸力に対する2 次高調波の増加分について検討した結果,最適とされる軸力の前後で増加分に変化があることを確認した.よって,締結時に2 次高調波を検出することでボルトの締結状態の評価を行える可能性を示すことができた.
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