研究概要 |
本研究では, 1)実データによる周波数による偏波回転角の影響調査と, 2)偏波回転角の逆回転による散乱特性の変化の理論的な検討と偏波行列分解への応用を行った.さらに, 3)偏波データの固有値分解を行ったデータに有井らが提案する特徴抽出法を適用し,その特徴の評価を行った. 1)に関しては, L-band帯のPALSARとC-band帯のRADAR-SAT2のデータで調べた. 2)に関しては, Freemanらの三成分分解の論文を元に,偏波回転角を受けた表面散乱・2回散乱・体積散乱のCovariance行列と,回転が受けない場合のCovariance行列を求め,それら差を導出した.この結果を元に,さらに粒子群最適化を用いて表面散乱と2回散乱の偏波回転角の影響が大きい場合の三成分分解によるモデル分解を検討した. 3)については,固有値と固有ベクトルの特徴を解釈するために,一つの有用な方法であることが確認できた.
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