研究概要 |
層状ペロフスカイト構造を有するルテニウム酸化物は,ルテニウムの縮退したt_<2g>軌道に起因して,それぞれに磁性や超伝導など,多様な物性が見られる.本研究では,これらルテニウム酸化物の物性を明らかにすべく,特にカルシウム-ルテニウム酸化物に焦点を絞った研究をおこなった.とくに,二層系ルテニウム酸化物であるCa_3Ru_2O_7について,ルテニウム(Ru^<4+>)を同じ価数であり,非磁性と考えられるチタン(Ti^<4+>)に置換し,その金属-絶縁体転移を見いだし,その新規な磁場応答を観測した.
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