研究課題/領域番号 |
22760522
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2011) 京都大学 (2010) |
研究代表者 |
菅野 未知央 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 助教 (30402960)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 臨界電流 / ひずみ効果 / 放射光 / 内部ひずみ / 高温超伝導体 / 結晶配向 / YBCO / 単結晶膜 |
研究概要 |
Y系高温超伝導薄膜においては、ひずみにより臨界電流が可逆的に変化することが知られているが、これまでにその起源についてはほとんど明らかになっていない。本研究では、単結晶SrTiO_3基板上に成長させた粒界を含まないYBCO薄膜について、4点曲げ法により超伝導膜に圧縮ひずみを負荷し、磁場中で臨界電流のひずみ依存性を測定することに初めて成功した。その結果、単結晶膜においても配向多結晶状態にある実用超伝導線材と同様に、あるひずみで臨界電流が最大になる振る舞いが確認された。これにより、線材におけるひずみ効果に粒界だけではなく結晶粒内の格子の弾性変形も関与していることを明らかにした。さらに、ひずみ感受性は高磁場ほど大きくなることも見出した。さらに、ひずみ依存性が異なる2種類のGd系超伝導薄膜について、放射光X線回折により外部から引張ひずみを負荷したときの超伝導膜の内部ひずみの変化をa、b軸について評価した。その結果、ひずみ感受性が小さい薄膜はひずみ負荷方向に[110]が配向しており、結晶軸方向に発生するひずみの絶対値が小さいことが明らかになった。これにより、結晶の配向方位の違いもひずみ依存性を決定する微視的要因の一つとなることが明らかになった。
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