多様な生息域を持つフグ目及びその近縁群の適応放散過程の解明

• 研究課題/領域番号: 22770079
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生物多様性・分類
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 山野上 祐介 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 農学特定研究員 (90572107)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2010年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 系統 / トラフグ / ミドリフグ / 分岐時代 / 生息環境 / フグ目 / ミトコンドリアDNA / 分岐年代

研究概要

本研究ではフグ目及びその近縁群についてDNAに基づいた系統解析や分岐年代推定を行い,その多様な生息域の進化過程の推測や分類の整理を行った.その一例として,フグ科魚類の解析により南米,アフリカ,東南アジアに分断して生息する純淡水性のフグ類がそれぞれ独立に淡水域に進出したことを明らかにした研究が挙げられる.また,分類の整理に関しては,マンボウ科の研究ではマンボウの1種だけだと考えられていた日本産マンボウ属に2種を認め,新たな種に「ウシマンボウ」という和名を与えるなどの研究を行った.

研究成果

• [雑誌論文] Molecular phylogenetic relationship of Tetraodon pufferfish based on mitochondrial DNA analysis. (2013)
  • 著者名/発表者名: Igarashi Y, Doi H, Yamanoue Y, Kinoshita S, Ishibashi T, Ushio H, Asakawa S, Nishida M, Watabe S.
  • 雑誌名: Fisheries Science 巻: 79 号: 2 ページ: 243-250
  • DOI: 10.1007/s12562-013-0598-5
  • 査読あり
• [雑誌論文] Multiple invasions into freshwater by pufferfishes(Teleostei : Tetraodontidae): a mitogenomic perspective (2011)
  • 著者名/発表者名: Yamanoue, Y., M. Miya, H. Doi, K. Mabuchi, H. Sakai, and M. Nishida
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: 6 号: 2 ページ: e17410-e17410
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0017410
  • 査読あり
• [雑誌論文] 東北・三陸沿岸 域におけるマンボウ属 2 種の出現状況と 水温の関係 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介・吉田有貴子・坂井陽一・橋本博明
  • 雑誌名: 魚類学雑誌 巻: 58 ページ: 181-187
  • NAID: 130003397814
• [雑誌論文] 東北・三陸沿岸域におけるマンボウ属魚類2種の出現状況と水温の関係 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介, 他3名
  • 雑誌名: 魚類学雑誌 巻: 58 ページ: 181-187
  • 査読あり
• [雑誌論文] Multiple Invasions into Freshwater by Pufferfishes (Teleostei : Tetraodontidae) : A Mitogenomic Perspective (2011)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Yamanoue, ほか5名
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 6
  • 査読あり
• [雑誌論文] マルチプレックスPCR法を用いた日本産マンボウ属2種のミトコンドリアDNAの簡易識別法 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・馬渕浩司・澤井悦郎・坂井陽一・橋本博明・西田睦.
  • 雑誌名: 魚類学雑誌 巻: 57 ページ: 27-34
  • NAID: 40017117022
• [雑誌論文] Pelvic fins in teleosts: structure, function and evolution (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamanoue, Y., Setiamarga, D.H.E., Matsuura, K.
  • 雑誌名: Journal of Fish Biology 巻: 77 号: 6 ページ: 1173-1208
  • DOI: 10.1111/j.1095-8649.2010.02674.x
• [学会発表] 花蓮海域(台湾)に出現するマンボ ウ属とヤリマンボウ属の分類学的検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介・張 永州・坂井 陽一
  • 学会等名: 第24回魚類生態研究会
  • 発表場所: 水産大学校田名臨 海実験実習場,平生,山口
• [学会発表] スダレダイ科魚類の巨大なミトコンドリアゲノムにおける大規模な遺伝子配置変動 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・宮正樹・佐藤行人・長田直 樹・馬渕浩司・西田睦.
  • 学会等名: 日本進化学会14回大会
  • 発表場所: 首都大学東京,八王子
• [学会発表] 台湾東部海域で確認された運動性の ある精子を持つヤリマンボウ (2012)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介・張 永州・坂井 陽一
  • 学会等名: 2012 年度 日本魚類学会年会
  • 発表場所: 水産大学校,下関
• [学会発表] ミトコンドリアゲノム全長配列にもとづくフグ目魚類の系統解析:姉妹群探索から淡水種の期限推定まで (2011)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介, 他4名
  • 学会等名: 日本魚類学会
  • 発表場所: 弘前大学(青森県)
  • 年月日: 2011-10-01
• [学会発表] ハリセンボン科4種の卵および仔魚 (2011)
  • 著者名/発表者名: 土井啓行・山野上祐介, 他3名
  • 学会等名: 日本魚類学会
  • 発表場所: 弘前大学(青森県)
  • 年月日: 2011-09-30
• [学会発表] ミトコンドリアゲノム全長塩 基配列にもとづくフ グ目魚類の系統解析:姉妹群探索から淡水種の起源推定まで. (2011)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・宮正樹・松浦啓一・酒井治己・西田睦.
  • 学会等名: 2011 年度日本魚類学会年会
  • 発表場所: 弘前大学, 弘前
• [学会発表] ハリセンボン科4種の卵および仔魚 (2011)
  • 著者名/発表者名: 土井啓行・山ノ内祐子・石橋敏章・山野 上祐介・酒井治己.
  • 学会等名: 2011 年度日本魚類学会年会
  • 発表場所: 弘前大学,弘前
• [学会発表] Discovery of "Ushimanbo" (Mola sp. A), the previously unknown sunfish, occurring around Japan coast -Re-examination of the taxonomy of Mola sunfishes (Molidae). Proceedings of Marine Science and Technology (2011)
  • 著者名/発表者名: Sawai, E., Yamanoue, Y., Sakai, Y., and Hashimoto, H.
  • 学会等名: 2011 Joint International Symposium between Pukyong National University and Hiroshima University.
  • 発表場所: Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima University, Higashihiroshima.
• [学会発表] マンボウ属各種の特徴と生物地理 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・澤井悦郎
  • 学会等名: 2010年度日本魚類学会年会
  • 発表場所: 三重県文化会館(津市)
  • 年月日: 2010-09-26
• [学会発表] 三陸沖に来遊するマンボウ属2種の出現パターンの相違と水温の関係 (2010)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介, ほか2名
  • 学会等名: 2010年度日本魚類学会年会
  • 発表場所: 三重県文化会館(津市)
  • 年月日: 2010-09-24
• [学会発表] Multiple invasions into freshwater by pufferfishea (Teleostei : Tetraodontidae) : amitogenomic perspective (2010)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Yamanoue, ほか5名
  • 学会等名: International Symposium on Biodiversity Science 2010
  • 発表場所: ルブラ王山(名古屋市)
  • 年月日: 2010-08-02
• [学会発表] Molecular phylogenetic study on tetraodontiform fishes based on mitochondrial genome sequences. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamanoue, Y.
  • 学会等名: Seminar in Biodiversity Research Center
  • 発表場所: Academia Sinica. Academia Sinica, Taipei
  • 年月日: 2010-05-01
• [学会発表] Multiple invasions of freshwater by puffers: a mitogenomic perspective on phylogeny of Tetraodontidae (Teleostei: Tetraodontiformes). (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamanoue, Y., Miya, M., Mabuchi, K., Doi, H., Sakai, H., and Nishida, M.
  • 学会等名: International Symposium on Biodiversity Science 2010: Genome, Evolution and Environment.
  • 発表場所: Hotel Lubura Ohzan, Nagoya.
• [学会発表] マンボウ属各種の特徴と生物地理 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介
  • 学会等名: 2010 年度日本魚類学会年会.シンポジウム「黒潮と日本の魚類相:ベルト コンベヤーか障壁か」
  • 発表場所: 三重県文化会館,津.
• [学会発表] 三陸沖に来遊するマンボウ属 2 種の 出現パターンの相違と水温の関係 (2010)
  • 著者名/発表者名: 澤井悦郎・山野上祐介・坂井陽一・橋本 博明
  • 学会等名: 2010 年度日本魚類学会年会
  • 発表場所: 三重県文化会館
• [学会発表] フグ類の進化と系統関係. (2010)
  • 著者名/発表者名: 山野上 祐介.
  • 学会等名: 水圏生命科学専攻大学院特別講義.
  • 発表場所: 東京大学大学院農学生命科学研究科附属水産実 験所,浜松.
• [学会発表] Did puffers originate from deep sea- A mitogenomic perspective on phylogeny and evolution of tetraodontiform fishes (pufferfishes and their allies). (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamanoue, Y., Miya, M., and Nishida, M.
  • 学会等名: Trench Connection: International Symposium on the Deepest Environment on Earth. Atmosphere and Ocean Research Institute
  • 発表場所: University of Tokyo, Kashiwa
• [学会発表] スダレダイ科魚類の巨大なミトコンドリアゲノムにおける大規模な遺伝子配置変動
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介
  • 学会等名: 日本進化学会14回大会
  • 発表場所: 首都大学東京・南大沢キャンパス
• [図書] マンボウ研究最前線-分類と生態,そして生物地理 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・澤井悦郎
  • 出版者: 東海大学出版会
• [図書] マンボウ研究最前線―分類と生態，そして生物地理 [松浦啓一編，黒潮の魚たち (叢書・イクチオロギア2)] (2012)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介
  • 出版者: 東海大学出版会
• [図書] 「叢書・イクチオロギア-2黒潮の魚たち」第9章マンボウ研究最前線-分類と生態、そして生物地理(松浦啓・編) (2012)
  • 著者名/発表者名: 山野上祐介・澤井悦郎
  • 出版者: 東海大学出版会(印刷中)