研究課題/領域番号 |
22770157
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
永徳 丈 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノチューブ応用研究センター, 産総研特別研究員 (50509156)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2012年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 粒径計測 / 生物物理 / ナノバイオ / 分光分析 / 計測化学 / 粒径分布 / 光熱変換分光法 / カーボンナノチューブ / レーザー分光 / 動的光散乱 / 過渡回折格子法 / 光化学反応 / ヘテロダイン検出 |
研究概要 |
本研究の目的としては、溶液状態にある対象物の大きさを、溶液状態のまま正しく評価するために、対象物の輸送物性物理量である拡散係数に着目し、拡散係数を精密に求める方法を確立する、というものであった。そのために、動的光散乱法やその他新規計測手法を用い、測定方法を改善する・発展させることにより、拡散係数測定法の高度化を目指す、という方向性で研究を行った。研究方法として、新規計測方法(近接場ヘテロダイン検出動的光散乱法)を開発する方法と、既存計測方法(動的光散乱法)を発展させる方法を並行させ、相互に結果を参照しながら研究を遂行した。 まず、新規計測方法を開発するという方法については、ほぼ計測手法を確立させることができ、生体脂質二重膜であるリボソームを対象に、マイクロチップ内で球状リボソームが可溶化していく過程を捉えることに成功した。マイクロチップという微小空間で起こる化学反応を粒径計測という視点で計測できる技術を与えた初めての例であり、今後例えばマイクロリアクター内の化学合成をモニターする方法の1つとして使用できる可能性がある。 次に既存計測方法を発展させる、という方法については、動的光散乱法をベースとした、偏光解消動的光散乱法を積極的に用いた。対象物の大きさを求める際に、対象物の形状がどうなっているかという情報は大変重要であり、通常は「球と近似する」ことで簡単に求める。カーボンナノチューブという異方性の高い対象を用い、偏光解消成分で動的光散乱計測を行うことで、形状に関する情報を精密に求めることができることを確認した。
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