研究課題/領域番号 |
22770220
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山口 泰華 熊本大学, 発生医学研究所, COEリサーチアソシエイト (90448522)
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 生殖細胞 / Sall4 / マウス / PGC / 細胞運命決定 / エピジェネティック修飾 |
研究概要 |
マウス生殖細胞は、幹細胞維持に関わる"germ cell program"遺伝子群の再活性化と、体細胞分化を誘導すると考えられる"somatic cell program"遺伝子群の発現抑制を伴って形成される。我々は、生殖前駆細胞において転写調節因子であるSall4を特異的に欠損させると、"germ cell program"遺伝子群陽性の生殖細胞は形成されるが、それらの生殖細胞では、"somatic cell program"遺伝子群の抑制がおこらず、やがて細胞死をおこすことを見いだした。Sall4欠損ES細胞のin vitro分化系を用いて解析をおこなった結果、1)"somatic cell program"遺伝子であるHoxA1の遺伝子座にSall4が結合すること、2)Sall4欠損ES細胞では、HoxA1の発現上昇が認められること、3)、伽ノの遺伝子のプロモーター領域のヒストンの低アセチル化状態がSall4欠損ES細胞の胚様体では維持されていないこと、4)HoxA1の遺伝子座には、"somatic cell program"の抑制に必須の役割を担っていることが知られているPrdm1も結合し、その結合はSall4依存的に増強されることを明らかにした。Sall4は、Prdm1のみならず、ヒストン脱アセチル化酵素群とも複合体を形成した。以上のことから、生殖細胞形成過程においてSall4が、Prdm1を含む抑制因子群を標的遺伝子座に誘導することにより、エピジェネティックな修飾変化を促進させ、"somatic cell program"遺伝子群の発現抑制を制御していると考えられた。
|