研究概要 |
RNAサイレンシングは、植物によるウイルス抵抗性機構のひとつである。一方、植物ウイルスはRNAサイレンシングによる抵抗性を回避するために、RNAサイレンシングサプレッサー(RSS)と呼ばれる遺伝子を持つ。本研究で明らかにした主な点は以下の通りである。(1)植物のDCL2, DCL4, RDR1, RDR6がRNAサイレンシングによるウイルス抵抗性に重要なことを明らかにした。(2) siRNA分子が細胞間移行することと、ウイルスのRSSがその移行を妨げることを明らかにした。(3) Red clover necrotic mosaic virusによるRNAサイレンシング抑制機構について調べ、複製酵素成分のP27とP88が相互作用することと、その相互作用がRSS活性に重要なことを明らかにした。
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