オオタバコガ休眠蛹の細胞膜脂質の低温への適応と、羽化への発達によるその喪失

• 研究課題/領域番号: 22780046
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 応用昆虫学
• 研究機関: 島根大学 (2012); 岡山大学 (2010-2011)
• 研究代表者: 泉 洋平 島根大学, 生物資源科学部, 助教 (10457210)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2010年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
• キーワード: 昆虫 / 脂質 / 休眠 / 低温耐性 / リン脂質 / フォスファチジルエタノールアミン / フォスファチジルコリン / 低温順化 / 休眠深度

研究概要

オオタバコガでは、低温で誘導された休眠蛹、短日で誘導された休眠蛹の両者において、低温順化により細胞膜を構成するリン脂質の構成比率が変化し、脂肪酸の不飽和度も増加する。これにより低温下での流動性を保っていると考えられた。しかし、休眠が打破されたと考えられる日数後には、組成が低温順化前に近い状態に変化することが示された。これは、羽化への発育に伴う組織の再構築によるものであると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Quality Control of Photosystem II: Lipid Peroxidation Accelerates Photoinhibition under Excessive Illumination (2012)
  • 著者名/発表者名: Tiffanie Chan., Yurika Shimizu., Pavel Pospi'sil., Nobuyoshi Nijo., Anna Fujiwara, Yoshito Taninaka, Tomomi Ishikawa, Haruka Hori, Daisuke Nanba, Aya Imai, Noriko Morita, Miho Yoshioka-Nishimura, Yohei Izumi, Yoko Yamamoto, Hideki Kobayashi, Naoki Mizusawa, Hajime Wada, Yasusi Yamamoto. Quality Control of Photosystem II
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: 7(12)
  • 査読あり
• [雑誌論文] 休眠昆虫のグリセロールの意義 -アクアポリンが低温耐性に果たす役割- (2012)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 雑誌名: 蚕糸・昆虫バイオテック 巻: 1 ページ: 15-21
  • NAID: 10031045762
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of loach consumption on the reproduction of giant water bug Kirkaldyia deyrolli: dietary selection, reproductive performance, and nutritional evaluatio (2012)
  • 著者名/発表者名: Shin-ya Ohba, Yohei Izumi, Hisaaki Tsumuki
  • 雑誌名: Journal of Insect Conservation 巻: 16 ページ: 829-838
  • 査読あり
• [雑誌論文] Quality Control of Photosystem II: Lipid Peroxidation Accelerates Photoinhibition under Excessive Illumination. (2012)
  • 著者名/発表者名: Tiffanie Chan
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: 7(12) 号: 12 ページ: e52100-e52100
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0052100
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of loach consumption on the reproduction of giant water bug Kirkaldya deyrolli : dietary selection, reproductive performance, and nutritional evaluation (2012)
  • 著者名/発表者名: Ohba S, Izuni Y, Tsumuki H
  • 雑誌名: Journal of Insect Conservation 巻: (掲載確定)(印刷中) 号: 6 ページ: 829-838
  • DOI: 10.1007/s10841-012-9469-0
  • 査読あり
• [雑誌論文] ニカメイガ幼虫リン脂質の季節適応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平 ・片桐千仭・園田昌司・積木久明
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: 56 ページ: 135-138
  • NAID: 110008662299
  • 査読あり
• [雑誌論文] ニカメイガ幼虫リン脂質の季節適応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: Vol.56 ページ: 135-138
  • NAID: 110008662299
  • 査読あり
• [学会発表] 細胞膜脂質の変化がオオタバコガ休眠蛹の低温障害に及ぼす影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会
  • 発表場所: 日本昆虫学会
  • 年月日: 2012-09-16
• [学会発表] 細胞膜脂質の変化がオオタバコガ休眠蛹の低温障害に及ぼす影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 泉 洋平
  • 学会等名: 昆虫学会
  • 発表場所: 玉川大学 （町田市）
• [学会発表] 異なる休眠誘導が低温耐性に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会・日本応用動物昆虫学会中国支部合同例会
  • 発表場所: 神戸大学(神戸)
  • 年月日: 2011-10-22
• [学会発表] 異なる休眠誘導が低温耐性に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会・日本応用動物昆虫学会中国支部合同例会
  • 発表場所: 神戸大学(兵庫県)
  • 年月日: 2011-10-22
• [学会発表] 休眠誘導の違いがオオタバコガ休眠蛹の低温耐性に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会
  • 発表場所: 信州大学(長野)
  • 年月日: 2011-08-18
• [学会発表] Comparison of cold hardiness between short photoperiod and low temperature induced diapausing pupae of Helicoverpa armigera (2011)
  • 著者名/発表者名: Yohei Izumi
  • 学会等名: 4th International Symposium of Environmental Physiology of Ectotherms and Plants
  • 発表場所: レンヌ(フランス)
  • 年月日: 2011-07-19
• [学会発表] Comparison of cold hardiness between short photoperiod and low temperature induced diapausing pupae of Helicoverpa armigera (2011)
  • 著者名/発表者名: Yohei Izumi
  • 学会等名: 4^<th> International Symposium of Environmental Physiology of Ectotherms and Plants
  • 発表場所: レンヌ(フランス)
• [学会発表] 休眠誘導の違いがオオタバコガ休眠蛹の低温耐性に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会第71回大会
  • 発表場所: 信州大学(長野県)
• [学会発表] 異なる休眠誘導条件によるオオタバコガ休眠蛹の低温耐性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平・吉田英也・園田昌司
  • 学会等名: 日本昆虫学会・日本応用動物昆虫学会中国支部合同例会
  • 発表場所: 鳥取大学(鳥取)
  • 年月日: 2010-10-23
• [学会発表] 休眠誘導の異なるオオタバコガ蛹の低温耐性の比較 2 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平・吉田英也・園田昌司
  • 学会等名: 日本昆虫学会
  • 発表場所: 山形大学(山形)
  • 年月日: 2010-09-19
• [学会発表] Effect of diapause induced at different cues on cold hardiness of pupae of Helicoverpa armigera. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yohei Izumi
  • 学会等名: International conference on Invertebrate Reproduction and Development in the age of Gnetic Modifications
  • 発表場所: プラハ(チェコ共和国)
  • 年月日: 2010-08-27
• [学会発表] Effect of diapause induced at different cues on cold hardiness of pupae of Helicoverpa armigera. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yohei Izumi
  • 学会等名: International Conference on Invertebrate Reproduction and Development in the Age of Genetic Modifications.
  • 発表場所: プラハ(チェコ共和国)
• [学会発表] 休眠誘導の異なるオオタバコガ蛹の低温耐性の比較2 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会第70回大会
  • 発表場所: 山形大学農学部(山形県)
• [学会発表] 異なる休眠誘導条件によるオオタバコガ休眠蛹の低温耐性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 学会等名: 日本昆虫学会・日本応用動物昆虫学会中国支部合同例会
  • 発表場所: 鳥取大学地域学部(鳥取県)
• [図書] 地球温暖化と南方性害虫 (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平, 他
  • 総ページ数: 236
  • 出版者: 北隆館
• [図書] 地球温暖化と南方性害虫II-6オオタバコガの耐寒性に及ぼす休眠誘導の違い (2011)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平
  • 出版者: 北隆館
• [図書] 昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方- (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平, 他
  • 総ページ数: 352
  • 出版者: 岡山大学出版
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第1部第3章 過冷却点の測定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 積木久明・泉洋平
  • 出版者: 岡山大学出版会
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第3部第1章 低温耐性に及ぼす体内成分 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平・積木久明
  • 出版者: 岡山大学出版会
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第3部第2章1 ペーパー・薄層・高速液体クロマトグラフィー (2010)
  • 著者名/発表者名: 積木久明・泉洋平
  • 出版者: 岡山大学出版会
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第5部第1章 凍結障害を受けた組織・細胞の同定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 泉洋平・積木久明
  • 出版者: 岡山大学出版会
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第6部第1章 細胞膜の低温障害 (2010)
  • 著者名/発表者名: 片桐千仭・泉洋平
  • 出版者: 岡山大学出版会
• [図書] 「昆虫の低温耐性-その仕組みと調べ方-」第6部第3章 細胞膜の流動性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 片桐千仭・泉洋平
  • 出版者: 岡山大学出版会