CLAを介した赤肉産生機構の解明～ミオスタチンとレプチンのクロストーク作用～

• 研究課題/領域番号: 22780242
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 畜産学・草地学
• 研究機関: 北里大学
• 研究代表者: 小笠原 英毅 北里大学, 獣医学部, 教育系技術職 (30535472)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• 研究課題ステータス: 完了 (2011年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2010年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
• キーワード: 家畜生産システム / 自給飼料 / 放牧 / 赤肉生産 / 畜産学 / 組織・細胞 / 自給粗飼料 / 日本短角種 / 北里八雲牛 / 筋線維型

研究概要

本研究は放牧など自給粗飼料のみによる赤肉産生システムの詳細を解明することを目的とし、共役リノール酸(CLA)が骨格筋細胞におけるレプチンとミオスタチンのクロストーク作用に及ぼす影響に焦点を当て、放牧など自給粗飼料のみで生産した日本短角種牛(N)および肉用交雑種(N×サレール種(S)×N : NSN)の増体および枝肉成績、栄養状態、ホルモン動態、筋組織の特性とCLAを添加したウシ培養筋芽細胞を用いて解析した。本研究より放牧など自給粗飼料のみで生産された肥育牛の筋線維型構成割合と放牧期の骨格筋組織ではII型筋線維型からI型筋線維へ移行すること、腹鋸筋においてI型筋線維がID型筋線維へ肥大化することが明らかとなった。また、放牧期では血中NEFA濃度が有意に上昇し、筋組織の肥大は筋芽細胞が分化して肥大する機構に依存しないことも明らかとなった。さらに培養筋芽細胞において筋管形成誘導時にミオスタチンとレプチンのクロストーク作用が存在し、CLAが筋管形成に影響を与えること、また、放牧時のウシ血清中に筋管分化を促進する新規因子が存在する可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Analysis of preference for domestic grass-fed beef in Japanese youths (2012)
  • 著者名/発表者名: Orime A., Yonezawa T., Ogasawara H., Kuroyanagi T., Manda T
  • 雑誌名: Animal Science Jounal 巻: 83 ページ: 268-271
  • 査読あり
• [雑誌論文] Analysis of preference for domestic grass-fed beef in Japanese youths (2012)
  • 著者名/発表者名: Ai ORIME, Tomohiro YONEZAWA, Hideki OGASAWARA, Tadashi KUROYANAGI, Tomiharu MANDA
  • 雑誌名: Animal Science Journal 巻: 83 号: 3 ページ: 268-271
  • DOI: 10.1111/j.1740-0929.2011.01006.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] 放牧など粗飼料100%で生産された赤身牛肉におけるドライエージング効果 (2011)
  • 著者名/発表者名: 折目愛, 小笠原英毅, 岡山和代
  • 雑誌名: 伊藤記念財団平成22年度食肉に関する助成研究調査報告書 巻: VOL. 29 ページ: 68-74
• [雑誌論文] Peripheral serotonin enhances lipid metabolism by accelerating bile acid turnover. (2010)
  • 著者名/発表者名: Watanabe H., Akasaka D., Ogasawara H., Sato K., Miyake M., Saito K., Kanaya T., Takakura I., Chao G., Rose M.T., Ohwada S., Watanabe K., Yamaguchi T., Aso H.
  • 雑誌名: Endocrinology 巻: 151 ページ: 4765-4775
  • 査読あり
• [学会発表] 放牧期の日本短角種および肉用交雑種における筋線維型移行と血液性状 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅, 畔柳正, 北川絵理, 渡邊康一, 渡邉一史, 高橋秀之, 小野泰, 大和田修一, 麻生久, 寳示戸雅之
  • 学会等名: 第115回日本畜産学
  • 発表場所: 名古屋大学(愛知県)
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] 放牧期の日本短角種および肉用交雑種における筋線維型移行と血液性状 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅・畔柳正・渡邊康一・渡邉一史・高橋秀之・小野泰・大和田修一・麻生久・寳示戸雅之
  • 学会等名: 日本畜産学会第115回大会
  • 発表場所: 名古屋大学(愛知県)
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%で生産した日本短角種および肉用交雑種の枝肉成績と筋線維型構成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅, 畔柳正, 米澤智洋, 渡邊康一, 三宅雅人, 高橋秀之, 小野泰, 大和田修一, 麻生久, 山口高弘, 寳示戸雅之
  • 学会等名: 第114回日本畜産学会大会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-27
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%による飼育がウシの血中・肉中ジェニステイン含有量に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 米澤智洋, 小笠原英毅, 塩谷篤史, 山田拓司, 小野泰, 畔柳正, 寳示戸雅之
  • 学会等名: 第114回日本畜産学会大会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-27
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%で生産した日本短角種および肉用交雑種の枝肉成績と筋線維型構成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅・畔柳正・米澤智洋・渡邊康一・三宅雅人・高橋秀之・小野泰・大和田修一・麻生久・山口高弘・寳示戸雅之
  • 学会等名: 日本畜産学会第114回大会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-27
• [学会発表] 堆肥施用による牧草生産性および土壌中炭素貯留量への影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小野泰・小笠原英毅・松本英典・庄司勝義・畔柳正・寳示戸雅之
  • 学会等名: 日本畜産学会第114回大会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-27
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%による飼育がウシの血中・肉中ジェニステイン含有量に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 米澤智洋・小笠原英毅・塩谷篤史・山田拓司・小野泰・畔柳正・寳示戸雅之
  • 学会等名: 日本畜産学会第114回大会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-27
• [学会発表] 北里八雲牛の産肉性と今後の展望 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅
  • 学会等名: 日本産肉研究会第8回学術集会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2011-08-25
• [学会発表] フィッシュサイレージの調整法と肥料成分について (2011)
  • 著者名/発表者名: 長谷川優・小野泰・庄司勝義・松本英典・小笠原英毅・畔柳正・寳示戸雅之・萬田富治
  • 学会等名: 第113回日本畜産学会
  • 発表場所: 東京農業大学(東京都)(震災中止)
  • 年月日: 2011-03-27
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%で生産した日本短角種および北里八雲牛の枝肉成績と筋線維型構成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅・畔柳正・三宅雅人・高橋秀之・渡邊康一・大和田修一・麻生久・山口高弘・萬田富治
  • 学会等名: 第113回日本畜産学会
  • 発表場所: 東京農業大学(東京都)(震災中止)
  • 年月日: 2011-03-27
• [学会発表] 有機草地におけるエゾノギシギシの生態的防除法の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小野泰, 松本英典, 庄司勝義, 小笠原英毅, 畔柳正, 萬田富治, 寳示戸雅之
  • 学会等名: 平成22年度北海道畜産草地研究会
  • 発表場所: 北海道大学(北海道)
  • 年月日: 2010-12-27
• [学会発表] 有機草地におけるエゾノギシギシ(Rumex obtusifolius L.: Rx)の生態的防除法の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小野泰・松本英典・庄司勝義・小笠原英毅・畔柳正・萬田富治・寶示戸雅之
  • 学会等名: 平成22年度北海道畜産草地研究会
  • 発表場所: 北海道大学(北海道)
  • 年月日: 2010-12-07
• [学会発表] 放牧など自給粗飼料100%で生産した赤身牛肉に対する若者の官能特性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 折目愛・米澤智洋・小笠原英毅・畔柳正
  • 学会等名: 第57回日本栄養改善学会学術総会
  • 発表場所: 女子栄養大学(埼玉県)
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] 牧場職員の研究と実践 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小笠原英毅, 小野泰, 折目愛, 久保田博昭, 山田拓司, 庄司勝義, 松本英典
  • 学会等名: 平成22年度北海道・東北地域大学附属農場協議会及び農場教育研究会
  • 発表場所: 山形大学(山形県)
  • 年月日: 2010-08-09
• [備考]
  • URL: http://www.kitasato-u-fsc.jp/
• [備考]
  • URL: http://www.kitasato-u-fsc.jp/gyouseki/index.html
• [備考]
  • URL: http://www.kitasato-u.fsc.jp/gyouseki/index.html
• [産業財産権] 畜牛の飼養方法 (2012)
  • 発明者名: 米澤智洋,小笠原英毅,畔柳正,山田拓司,小野泰,塩谷篤史
  • 権利者名: 米澤智洋,小笠原英毅,畔柳正,山田拓司,小野泰,塩谷篤史
  • 出願年月日: 2012-01-16
• [産業財産権] 畜牛の飼育方法 (2012)
  • 発明者名: 米澤智洋・小笠原英毅・山田拓司・畔柳正・小野泰・塩谷篤史
  • 権利者名: 北里大学
  • 産業財産権番号: 2012-006050
  • 出願年月日: 2012-01-16