研究概要 |
炎症性サイトカインとして知られているTNF-αの感受性を低減することにより, TNF-αの過剰産生により惹起される各種臓器障害や炎症反応などの種々の生体内イベントを軽減あるいは調節できる天然由来低分子化合物を探索することを目的とし,各種薬用資源素材抽出エキスについてTNF-α高感受性株であるL929細胞を用いたTNF-α誘発細胞障害抑制活性試験を実施した.その結果,数種のタイ天然薬物(Piper chaba果実, Sapindusrarak果皮, Kaempferia parviflora根茎, Shorea roxburghii樹皮, Mammea siamansis花部)やカンカニクジュヨウ(Cistanche tubulosa肉質茎)などから種々の活性寄与成分を明らかにするとともに, GalN/LPS誘発肝障害モデルマウスを用いたin vivo肝保護作用試験を検討するとともに,それらの活性発現の必須構造,構造活性相関および作用メカニズム解析を実施した.
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