研究概要 |
Staphylococcal superantigen-like (SSL)はスーパー抗原と共通の立体構造を持ちながら,スーパー抗原活性を示さない黄色ブドウ球菌の分泌タンパク質毒素で,14種のSSLが存在し,その一部はSSLは宿主の免疫関連因子に結合しその機能をかく乱することが知られている.本研究において私たちはSSL3がToll -like receptor 2に,SSL8がテネイシンCに,SSL10がホスファチジルセリンおよび血液凝固因子に結合し,これらの生理機能を抑制することを見出した.本研究の成果はSSLの機能のかく乱を目指した黄色ブドウ球菌感染症の治療薬の開発およびSSLの宿主タンパク質かく乱作用を利用した新規医薬品の開発につながると思われる.
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