ステロイド代替薬創出を指向したRXRパーシャルアゴニストの創出と評価

• 研究課題/領域番号: 22790108
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 創薬化学
• 研究機関: 岡山大学
• 研究代表者: 加来田 博貴 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80362961)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• 研究課題ステータス: 完了 (2011年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2010年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: ステロイド / 抗炎症 / 核内受容体 / レチノイド / RXR / パーシャルアゴニスト / 皮膚炎モデル / 創薬化学 / レチノイドX受容体

研究概要

副作用を軽減したステロイド薬に匹敵する抗アレルギー・炎症薬が希求されている実情に鑑み,本研究では,ステロイドとは異なる作用機序によるステロイド代替薬の創出を指向して,所望の効果が期待されたレチノイドX受容体(RXR)パーシャルアゴニストを新規に創出し,その副作用発現,さらには薬効を評価した.申請者らが見出したRXRフルアゴニストNEt-3IB(6-[N-ethyl-N-(3-isobutoxy-4-isopropylphenyl) amino] nicotinic acid)のアルコキシ基の種々の変換,さらに位置異性体の創出の結果,新規なRXRパーシャルアゴニストNEt-4IB(6-[N-ethyl-N-(4-isobutoxy-3-isopropylphenyl) amino] nicotinic acid)がRXRの副作用なく, TPA(12-O-Tetradecanoylphorbol 13-acetate)を用いた皮膚炎モデルで有効なことを見出した.

研究成果

• [雑誌論文] Discovery of a Potent Retinoid X Receptor Antagonist Structurally Closely Related to RXR Agonist NEt-3IB (2011)
  • 著者名/発表者名: Nakayama M, Yamada S, Ohsawa F, Ohta Y, Kawata K, Makishima M, and Kakuta H
  • 雑誌名: ACS Med Chem Lett 巻: 2 ページ: 896-900
  • 査読あり
• [雑誌論文] Discovery of a Potent Retinoid X Receptor Antagonist Structurally Closely Related to RXR Agonist NEt-3IB (2011)
  • 著者名/発表者名: Nakayama M, Yamada S, Ohsawa F, Ohta Y, Kawata K, Makishima M, Kakuta H
  • 雑誌名: ACS Med Chem Lett 巻: 2(12) ページ: 896-900
  • 査読あり
• [雑誌論文] Modification at the Lipophilic Domain of RXR Agonists Differentially Influences Activation of RXR Heterodimers (2010)
  • 著者名/発表者名: Ohsawa F, Morishita K, Yamada S, Makishima M, Kakuta H
  • 雑誌名: ACS Med Chem Lett 巻: 1 ページ: 521-525
  • 査読あり
• [雑誌論文] Modification at the Lipophilic Domain of RXR Agonists differentially Influences Activation of RXR Heterodlmers (2010)
  • 著者名/発表者名: Ohsawa F, Morishita K, Yamada S, Makishima M, Kakuta H
  • 雑誌名: ACS Med Chem Lett 巻: 1 ページ: 521-525
  • 査読あり
• [学会発表] RXRパーシャルアゴニストの創出ならびに乾癬モデルマウスでの有効性・副作用発現の評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平, 中山真理子, 森下健一, 大澤史宜, 山田翔也, 大田由衣, 加来田博貴
  • 学会等名: 日本薬学会第132年会
  • 発表場所: 北海道・北海道大学
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] RXRパーシャルアゴニストの創出ならびに乾癬モデルマウスでの有効性・副作用発現の評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平, 中山真理子, 森下健一, 大澤史宜, 山田翔也, 大田由衣, 加来田博貴
  • 学会等名: 日本薬学会第132年会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] 脂溶性低減を指向したRXRアンタゴニストの創出 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山真理子, 山田翔也, 大洋史宜, 川田浩平, 大田由衣, 槇島誠, 加来田博貴
  • 学会等名: 日本薬学会第132年会
  • 発表場所: 北海道・北海道大学
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] Simple creation of various RXR ligands using an RXR agonist precursor (2011)
  • 著者名/発表者名: Mariko Nakayama, Shoya Yamada, Ryosuke Shinozaki, Fuminori Ohsawa, Yui Ohta, Kohei Kawata, Hiroki Kakuta
  • 学会等名: AIMECS2012
  • 発表場所: 東京・京王プラザホテル
  • 年月日: 2011-12-01
• [学会発表] 疎水性部位にアルコキシ基を有するRXRパーシャルアゴニストの創出と評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平, 中山真理子, 森下健一, 大洋史宜, 山田翔也, 大田由衣, 加来田博貴
  • 学会等名: 第50回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部学術大会
  • 発表場所: 香川・サンポートホール高松
  • 年月日: 2011-11-13
• [学会発表] 疎水性部位にアルコキシ基を有するRXRパーシャルアゴニストの創出と評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平, 中山真理子, 森下健一, 大澤史宜, 山田翔也, 大田由衣, 加来田博貴
  • 学会等名: 第50回日本薬学会中国四国支部学術大会
  • 発表場所: 高松
  • 年月日: 2011-11-12
• [学会発表] 有機化学による医療貢献を目指して (2011)
  • 著者名/発表者名: 加来田博貴
  • 学会等名: 創薬懇話会2011
  • 発表場所: 岡山・瀬戸内マリンホテル(招待講演)
  • 年月日: 2011-07-08
• [学会発表] 疎水性部位アルコキシ基の変換による新規RXRパーシャルアゴニストの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平, 森下健一, 大澤史宜, 山田翔也, 大田由衣, 中山真理子, 篠崎亮介, 加来田博貴
  • 学会等名: 創薬懇話会2011
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2011-07-06
• [学会発表] 疎水性部位アルコキシ基の変換による新規RXRパーシャルアゴニストの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 森下健一, 川田浩平, 大澤史宜, 山田翔也, 大田由衣, 中山真理子, 深井良祐, 篠崎亮介, 加来田博貴
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] リバイバル創薬 (2011)
  • 著者名/発表者名: 加来田博貴
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: ツインメッセ静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] 疎水性部位アルコキシ基の変換による新規RXRパーシャルアゴニストの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川田浩平
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: ツインメッセ静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] RXRアゴニスト前駆体を利用した簡便かつ系統的なRXRリガンドの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中山真理子
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: ツインメッセ静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] 1型・2型糖尿病モデルで経口血糖降下作用を示すベンゾトリアゾール型レチノイドX受容体パーシャルアゴニスト (2010)
  • 著者名/発表者名: 加来田博貴
  • 学会等名: 第29回メディシナルケミストリーシンポジウム
  • 発表場所: 京都テルサ
  • 年月日: 2010-11-17
• [備考]
  • URL: http://pharm.okayama-u.ac.jp/lab/gosei/kakuta/kakuta_lab/index/TOP_PAGE.html
• [備考] 本年度創出に成功したRXRパーシャルアゴニストNEt-4IBは上記特許に記載される一般式に包含される化合物である.なお,投稿論文については下記サイトにおいて,公表している.
  • URL: http://pharm.okayama-u.ac.jp/lab/gosei/kakuta/kakuta_lab/gyouseki.html
• [備考] 第29回メディシナルケミストリーシンポジウムでの当該発表が、メディシナルケミストリーシンポジウム優秀賞に選ばれた.
  • URL: http://www.chemicaldaily.co.jp/ent/mcs2010/docs/10mcs_report.pdf