研究課題
若手研究(B)
ATPは味蕾における味覚情報伝達に重要な役割を果たしている。一方で、ATPの代謝産物であるアデノシンの味蕾における役割については依然不明であった。本研究課題を実施したことにより、ラット味細胞において、アデノシンA2b受容体、アデノシン輸送能を有する輸送担体 (ENT1)、ATP分解酵素の一つであるENPP3、AMP分解酵素の一つであるPAPなどが発現しており、これらの分子によるアデノシンを介した情報伝達系の存在、さらには細胞間のアデノシン濃度の制御メカニズムの一端を明らかにした。これらの成果は、味蕾におけるアデノシンを介した味覚情報伝達機構の存在を示唆する重要な知見である。
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