アクアポリン2のリン酸化と細胞内分布および細胞内移送に関する解析

• 研究課題/領域番号: 22790191
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 解剖学一般(含組織学・発生学)
• 研究機関: 群馬大学
• 研究代表者: 松崎 利行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30334113)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円); 2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 水チャネル / アクアポリン2 / リン酸化 / 細胞内分布 / リン酸化アクアポリン 2 特異抗体 / バソプレッシン / 細胞内移送 / 腎臓 / 特異抗体

研究概要

腎臓の細胞膜水チャネルであるアクアポリン2は、生体内バソプレッシン濃度の変化に応じて細胞内と細胞膜を移行するが、その際のアクアポリン2の256番目のセリンと269番目のセリンのリン酸化について検討した。バソプレッシンの濃度が低いと、269番目のセリンはリン酸化されずに細胞内に存在し、バソプレッシンの作用によって急速にリン酸化され、アクアポリン2は細胞膜に移行することが判明した。また、バソプレッシンの作用を阻害すると、アクアポリン2は細胞内に戻りながら急速に脱リン酸化されることが判明した。つまり269番目のセリンがリン酸化されたAQP2は、細胞膜に存在しやすいことが判明した。一方、これまで重要とされてきた256番目のセリンについては、リン酸化が細胞膜への移行には直接影響を与えないことが判明した。

研究成果

• [雑誌論文] Immunolocalization of water channel aquaporins in human knee articular cartilage with intact and early degenerative regions. (2013)
  • 著者名/発表者名: Keiichi Hagiwara, Tetsuya Shinozaki, Toshiyuki Matsuzaki, Kuniaki Takata, Kenji Takagishi.
  • 雑誌名: Med Mol Morphol 巻: (in press) 号: 2 ページ: 104-108
  • DOI: 10.1007/s00795-013-0014-3
  • 査読あり
• [雑誌論文] Function of the Membrane Water Channel Aquaporin-5 in the Salivary Gland (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Matsuzaki, Taketo Susa, Kinue Shimizu, Nobuhiko Sawai, Takeshi Suzuki, Takeo Aoki, Satoshi Yokoo and Kuniaki Takata.
  • 雑誌名: Ａｃｔａ Ｈｉｓｔｏｃｈｅｍｉｃａ ｅｔ Ｃｙｔｏｃｈｅｍｉｃａ 巻: 45 号: 5 ページ: 251-259
  • DOI: 10.1267/ahc.12018
  • NAID: 130001854258
  • ISSN: 0044-5991, 1347-5800
  • 査読あり
• [雑誌論文] Differential Expression of Aquaporins and Its Diagnostic Utility in Thyroid Cancer (2012)
  • 著者名/発表者名: Dongfeng Niu, Tetsuo Kondo, Tadao Nakazawa, Tomonori Kawasaki, Tetsu Yamane, Kunio Mochizuki, Yohichiro Kato, Toshiyuki Matsuzaki, KuniakiTakata, Ryohei Katoh.
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: 7(7) 号: 7 ページ: e40770-e40770
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0040770
  • 査読あり
• [雑誌論文] Close Association of Aquaporin-2 Internalization with Caveolin-1 (2012)
  • 著者名/発表者名: Aoki T., 他
  • 雑誌名: Ａｃｔａ Ｈｉｓｔｏｃｈｅｍｉｃａ ｅｔ Ｃｙｔｏｃｈｅｍｉｃａ 巻: 45 号: 2 ページ: 139-146
  • DOI: 10.1267/ahc.12003
  • NAID: 130001854241
  • ISSN: 0044-5991, 1347-5800
  • 査読あり
• [雑誌論文] Immunohistochemical Localization of the Water Channels AQP4 and AQP5 in the Rat Pituitary Gland (2011)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Matsuzaki, Yuki Inahata, Nobuhiko Sawai, Chun-Ying Yang, Makito Kobayashi, Kuniaki Takata, Hitoshi Ozawa.
  • 雑誌名: Ａｃｔａ Ｈｉｓｔｏｃｈｅｍｉｃａ ｅｔ Ｃｙｔｏｃｈｅｍｉｃａ 巻: 44 号: 6 ページ: 259-266
  • DOI: 10.1267/ahc.11031
  • NAID: 130001258488
  • ISSN: 0044-5991, 1347-5800
  • 査読あり
• [雑誌論文] The NPC motif of aquaporin-11, unlike the NPA motif of known aquaporins, is essential for full expression of molecular function (2011)
  • 著者名/発表者名: Ikeda M, Andoo A, Shimono M, Takamatsu N, Taki A, Muta K, Matsushita W, Uechi T, Matsuzaki T, Kenmochi N, Takata K, Sasaki S, Ito K, Ishibashi K.
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: 286 号: 5 ページ: 3342-3350
  • DOI: 10.1074/jbc.m110.180968
  • 査読あり
• [雑誌論文] The NPC motif of aquaporin-11, unlike the NPA motif of known aquaporins, is essential for full expression of molecular function. (2011)
  • 著者名/発表者名: Masahiro Ikeda
  • 雑誌名: The Journal of Biological Chemistry 巻: 286 ページ: 3342-3350
  • 査読あり
• [学会発表] Phosphorylation of AQP2 and Subcellular Distribution in Vasopressin-Deficient Rats (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Matsuzaki
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: 京都国際会館(京都府)
  • 年月日: 2012-08-29
• [学会発表] Effects of Vasopressin Stimulation on AQP2-phosphorylation and its Subcellular Distribution (2012)
  • 著者名/発表者名: Kinue Shimizu
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: 京都国際会館(京都府)
  • 年月日: 2012-08-29
• [学会発表] Effect of Starvation andSalivary Stimulation on Aquaporin-5Expression in Rat Salivary Glands (2012)
  • 著者名/発表者名: Taketo Susa
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: 京都国際会館(京都府)
  • 年月日: 2012-08-29
• [学会発表] AQP2 retention in the apical membrane is related withmembrane microdomain compartment (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeo Aoki
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: 京 都国際会館(京都府)
  • 年月日: 2012-08-29
• [学会発表] 免疫電子顕微鏡法の基礎と応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 日本組織細胞化学会主催第37回組織細胞化学講習会
  • 発表場所: 高槻現代劇場(大阪府)
  • 年月日: 2012-08-02
• [学会発表] 水チャネル,アクアポリン 2 の細胞内分布 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 平成 24 年度日本解剖学会 関東支部春季懇話会
  • 発表場所: 日本医科大学(東京都)
  • 年月日: 2012-06-16
• [学会発表] クアポリン2のリン酸化と細胞内分布に関する検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 清水絹恵
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨大学(山梨県)
  • 年月日: 2012-03-28
• [学会発表] アクアポリン2のリン酸化と細胞内分布に関する検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 清水絹恵
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨大学(山梨県)
  • 年月日: 2012-03-28
• [学会発表] 細胞膜水チャネル,アクアポリン5の唾液腺における発現調節に関する検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 須佐岳人
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨大学(山梨県)
  • 年月日: 2012-03-26
• [学会発表] 細胞膜水チャネル、アクアポリン5の唾液腺における発現調節に関する検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 須佐岳人
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨大学(山梨県)
  • 年月日: 2012-03-26
• [学会発表] 蛍光抗体法の基本 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第36回関東支部講演会
  • 発表場所: 東京都市大学(東京都)
  • 年月日: 2012-03-10
• [学会発表] Phosphorylation of AQP2 and subcellular distribution in vasopressin-deficient rats. (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Matsuzaki
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center (Kyoto, Japan)
• [学会発表] Effects of vasopressin stimulation on AQP2-phosphorylation and its subcellular distribution. (2012)
  • 著者名/発表者名: Kinue Shimizu
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center (Kyoto, Japan)
• [学会発表] Effect of starvation and salivary stimulation on aquaporin-5 expression in rat salivary glands. (2012)
  • 著者名/発表者名: Taketo Susa
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center (Kyoto, Japan)
• [学会発表] AQP2 retention in the apical membrane is related with membrane microdomain compartment. (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeo Aoki
  • 学会等名: 14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center (Kyoto, Japan)
• [学会発表] 免疫電子顕微鏡法の基礎と応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 日本組織細胞化学会主催第37回組織細胞化学講習会
  • 発表場所: 高槻現代劇場（大阪府）
• [学会発表] 水チャネル，アクアポリン2の細胞内分布 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 平成24年度日本解剖学会関東支部春季懇話会
  • 発表場所: 日本医科大学（東京都）
  • 招待講演
• [学会発表] 唾液分泌と水チャネル、アクアポリン (2011)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)
  • 年月日: 2011-09-25
• [学会発表] 細胞膜水チャネル、アクアポリンの組織化学的研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] MDCK細胞頂部におけるAQP2保持能力に関する膜微小ドメイン構成成分に関する検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 青木武生
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] アクアポリンの組織化学的研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] 唾液分泌と水チャネル、アクアポリン (2011)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)(招待講演)
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] 甲状腺癌におけるアクアポリン3(AQP3)とアクアポリン4(AQP4)の発現とその意義 (2011)
  • 著者名/発表者名: 鈕東峰
  • 学会等名: 第52回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 金沢大学(石川県)
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] ラット下垂体における水チャネル、アクアポリン4(AQP-4)、アクアポリン(5AQP-5)の発現と局在について (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤一史
  • 学会等名: 第21回バゾプレシン研究会
  • 発表場所: 慶應義塾大学(東京都)
  • 年月日: 2011-01-08
• [学会発表] ラット下垂体における水チャネル、アクアポリン4(AQP-4)、アクアポリン5(AQP-5)の発現と局在について (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤一史
  • 学会等名: 第21回バゾプレシン研究会
  • 発表場所: 慶応義塾大学(東京)
  • 年月日: 2011-01-08
• [学会発表] 水チャネル、アクアポリンの分布局在 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第61回東北臨床超微形態懇話会
  • 発表場所: 東北大学(宮城県)
  • 年月日: 2010-06-30
• [学会発表] 水チャネル、アクアポリンの分布局在 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第61回東北臨床超微形態懇話会
  • 発表場所: 東北大学(仙台)(招待講演)
  • 年月日: 2010-06-30
• [学会発表] ラット下垂体における水チャネルの分布局在 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第51回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 秋葉原コンベンションセンター(東京)
• [学会発表] ラット下垂体におけるアクアポリン水チャネルの分布局在 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第57回北関東医学会総会
  • 発表場所: 群馬大学(前橋)
• [学会発表] 細胞膜水チャネル、アクアポリン (2010)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行
  • 学会等名: 第57回北関東医学会総会
  • 発表場所: 群馬大学(前橋)(招待講演)
• [図書] 免疫電子顕微鏡法の基礎と応用.組織細胞化学 2012(日本組織細 胞化学会編) (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎利行 ,青木武生,澤井信彦,小澤一史,高田邦昭
  • 出版者: 日本組織細胞化学会,京都