研究課題
若手研究(B)
細胞外からの栄養素の取り込みやそこから作り出されるエネルギーがNPYニューロンの機能や形態にどのような影響を与えるか確かめるため、解糖系酵素の阻害剤である無機ヒ素を培養液中に添付したところ、2μM程度の濃度の添付で細胞死誘導や神経突起伸長抑制などの影響が見られることが確認され、神経活動が低下していることが推測された。また、この時AMPA型グルタミン酸受容体の発現が低下していたことから、神経突起伸長の抑制はグルタミン酸受容体発現抑制と関連していると考えられた。一方、0.5μM程度の低濃度の添付により、逆に細胞死が抑制され、AMPA型グルタミン酸受容体の発現も高くなる傾向にあった。これらの結果は、エネルギー輸送によって細胞内に取り込まれ、解糖系により生成されるエネルギーレベルに応じてNPYニューロンの神経活動の促進/抑制のスイッチが切り替わることを示している。
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