研究課題/領域番号 |
22790311
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岸田 聡 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20402563)
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 神経芽腫 / モデルマウス / CGHアレイ / Cited2 / がん幹細胞 / 神経芽種 |
研究概要 |
本研究は、神経芽腫モデルマウスであるMYCN Tgマウスを利用し、初期腫瘍と末期腫瘍を用いたCGHアレイ解析によって、その異常が神経芽腫の発生や自然退縮に関わる遺伝子を同定することを目的とした。CGHアレイから得られる膨大なデータを解析する上では、無数の染色体異常を相対的な有意さによって評価するために、独自に3種類のパラメータを設定してスコア計算を行った。その結果、調べた12個の末期腫瘍全てにおいて欠失変異を示すCited2という遺伝子を同定した。MYCN Tgマウスに生じた神経芽腫は、Cited2の発現量によって明確に二群に分類できる細胞から成っており、Cited2低発現細胞は、高発現細胞と比較して腫瘍形成能が顕著に高かった。また、Cited2の発現は、神経芽腫発生に関与する他の転写因子の発現に影響を及ぼした。更にin vivoにおいて、Cited2低発現細胞からは高発現細胞が生じたが、その逆は起こらず、低発現細胞を上位とするヒエラルキーの存在が示唆された。これらの結果からは、Cited2の低発現が神経芽腫のがん幹細胞を規定している可能性が考えられる。
|