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熱帯熱マラリア原虫を伝播しないトランスジェニックハマダラカの作製

研究課題

研究課題/領域番号 22790398
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 寄生虫学(含衛生動物学)
研究機関自治医科大学

研究代表者

笠嶋 めぐみ  自治医科大学, 医学部, 研究員 (90458290)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード昆虫 / 感染症 / 遺伝子
研究概要

ヒトマラリアである熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum,Pf)のCSPは、肝臓への侵入に必須なタンパク質である。CSPを認識する2A10mAbは、原虫の肝臓への侵入をブロックし、感染を阻止できることが明らかな唯一のエフェクター分子である。
本研究では、マラリアを媒介しない組換え蚊の作製を目的として、2A10mAbの一本鎖抗体(scFv)を発現する組換え蚊を作製し、伝播阻止能力を検証した。また、本研究ではマウスを用いてヒトに対する効果を評価できるように、マラリア感染実験にはマウスマラリア原虫(P.berghei,Pb)の内在性のPbCSPをPfCSPに置換した組換えマウスマラリア原虫(PfCSP/Pb)を用いた。
はじめに、2A10mAbをもとにscFvを構築し、組換えscFvタンパク質を合成した。組換えscFvタンパク質は2A10mAbと同様にPfCSPに対して高い特異性を持っていた。さらに、HepG2細胞を用いたin virto感染実験における組換えscFvタンパク質の侵入阻害率は95%であった。これは、2A10mAbと同等の高い効果であった。そこで、scFv遺伝子をゲノム中に組込んだ組換え蚊を作出した。この組換え蚊が発現するDsRed融合scFvタンパク質もPfCSPを標的として認識できることを確かめた。最後に、この組換え蚊がマラリアを媒介するか調べた。PfCSP/Pb原虫感染組換え蚊に吸血された正常マウスがマラリアに感染するかどうか調べたところ(バイティングチャレンジ)、野生型蚊のコントロールではマラリア感染率が83.3%だったのに対して、組換え蚊では25%と有意に感染率が低かった。
本研究では、熱帯熱マラリアの伝播を約7割ブロックできる組換え蚊を作出することに成功した。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Biochemical properties of Caenorhabditis elegans HMG-5, a regulator of mitochondrial DNA.

    • 著者名/発表者名
      Sumitani M., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Biochemistry

      巻: (in press)

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 抗CSP抗体を唾液腺で発現する遺伝子組換えハマダラカ~マラリア非媒介蚊の作製を目指して~2010

    • 著者名/発表者名
      炭谷めぐみ
    • 学会等名
      第9回分子寄生虫・マラリア研究フォーラム
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2010-10-08
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 熱帯熱マラリア原虫を媒介しないトランスジェニックハマダラカの作製2010

    • 著者名/発表者名
      炭谷めぐみ
    • 学会等名
      第18回分子寄生虫学ワークショップ
    • 発表場所
      草津セミナーハウス(関東甲信越地区国立大学共同研修施設)
    • 年月日
      2010-08-02
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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