研究課題/領域番号 |
22790414
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
三木 剛志 北里大学, 薬学部, 助教 (40398582)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サルモネラ / 酸化還元酵素 / DsbA / 病原性 |
研究概要 |
Salmonella enterica serovar Typhimurium LT2株のDsbAアミノ酸配列を検索配列として、本菌のゲノム配列に対してBLAST相同性検索を行った。その結果、7つの相同体を同定し、さらに、それらの中からDsbAの酵素活性に必須である活性配列(C-X-X-C)を保持しているか否かを調べたところ、6つのDsbA相同体を見いだした。申請者はそれらのDsbA相同体とDsbAとの整列配列比較およびPSI-PREDを用いた二次構造予測により2つのDsbA相同体(相同体AとB)に絞り、以下の解析を進めた。まず、病原株であるS.Typhimurium SL1344株の染色体よりPCR法を用いて、それぞれの相同体をコードする遺伝子をクローニングした。DNAシークエンスにより、フレームのシフトや終止コドンの挿入が無いことを確認し、発現ベクターにサブクローニングした後、大腸菌およびサルモネラ菌体内で発現することを確認した。次に、同定したDsbA相同体がDsbA酵素活性を保持するか否かを調べるために、DsbA依存性の3つの表現型:(1)鞭毛を介した運動、(2)外膜構造維持による還元剤に対する抵抗性、(3)一般的な基質として認識されているアルカリフォスファターゼの折り畳み、について、それぞれのDsbA相同体が関与するかを調べることにより評価した。大腸菌は1コピーのDsbAしか保持していないことから、大腸菌のDsbA変異株にそれぞれの発現ベクターを導入し、DsbA依存性の表現型が相補するか否かを調べた結果、相同体Aを発現するベクターを導入した大腸菌において、全ての表現型が回復した。これらの結果より、相同体Aは新規DsbAパラログであることが示唆された。現在、免疫沈降法およびLC-MS/MSを用いた手法による相同体Aの標的タンパク質の同定を試みている。
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