研究課題/領域番号 |
22790495
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 源太 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20571277)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ネットワーク / 診療情報 / 専門性と総合性 / 救急医療 / EHR |
研究概要 |
この研究は、病院間ネットワークを可視化し分析することを目標とするものである。まず病院間ネットワークを構築化できる情報の収集の端緒として、病院管理学会など関連学会への参加を密にし、地域の国保連合会との折衝を試みているところである。これらの試みはまだ途上であるが、精度の高いネットワークデータを収集する過程では欠かせない作業である。研究面では、すでに病院間で横断的に情報共有がなされている事例の分析に取り組んだ。一例として、地域ごとの医療機関における診療データ共有化の取り組みのひとつである京都の「まいこネット」を、同じく宮崎の「はにわネット」と比較して、両者の規模はもとより患者側、医療側それぞれの普及度の違いを分析した。これらの「地域ごとの診療データ共有化の取り組み」は、現段階では診療支援ならびに患者サービスとしての位置づけに留まっている。しかし、今後は個々の登録患者を媒介として医療機関同士での情報共有の程度を参照度数で分析できれば、病院間ネットワーク分析への応用に繋がることが示唆された。また診療科間でのネットワークや、さらには地域単位での医療ネットワークの質量が問われる救急医療を題材にして、専門性と総合性の相克、具体的には高度救命医療型救急とER型救急のパラダイム比較にも日を向けた。専門職者同士がネットワークを形成する際に、相互にどう専門性を認識しその横断的協調関係の形成へと繋がっていくのかを理解するためのバックグラウンドとして、こうした問題への理解が必要であると考えた。またネットワーク研究で先行している米国での取り組みを踏まえ、日本との医療環境の違いからどのようにして応用可能性が拓けるかについても、学会発表を行った。
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