研究概要 |
日常生活レベルによる有機フッ素化合物(PFCs)曝露の胎児発育への影響を解明することを目的にPFCs前処理方法及び超高速液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置による測定法の確立、また妊婦への曝露評価を行った。その結果、(1)血液中の13種類のPFCs濃度を高精度かつ短時間に一斉分析することが可能となった。(2)北海道における妊婦のPFOS, PFOA濃度は、諸外国および我が国の妊娠可能年齢の女性の血中濃度に比べて低値を示した。(3) 2003年に比べて2011年ではPFOS, PFOA, PFTrDA濃度が有意に低下した。(4)妊婦8, 426名(2003年~2005年)のうち、SGA(Small-for-gestational-age)は7. 62%、先天異常は1. 48%であった。日本産婦人科医会先天異常モニタリング(JAOG)報告よりも若干低値であること、などが示された。
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