研究課題/領域番号 |
22790571
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
齋藤 智也 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (80327501)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | インフルエンザ / ワクチン / 疫学 / パンデミック |
研究概要 |
本研究は、伊豆大島をフィールドとしたインフルエンザ疫学研究の一部である。そして、流行ウイルスタイプ別に、異なる抗原タイプのインフルエンザワクチンの予防効果を明らかにするための研究である。平成22年度は、2009/2010シーズンに伊豆大島において実施された疫学研究データを元に、罹患患者のデータ整理とコントロール群の選定方法の検討を実施した。しかしながら、2009/2010シーズンは、ワクチン配布および接種が遅れたため、ワクチン接種前に罹患あるいはウイルスに曝露したと考えられる人口がほとんどであり、ワクチン効果の検討は困難であった。補助的なデータとして、同フィールドで2009/2010シーズンに保存された血清の新型インフルエンザA/H1N1(2009)に対する抗体を測定した。2009年12月~2010年3月に大島医療センターおよび2009年11月~2010年3月に前田内科クリニックを受診し、診療行為の一部として採血を実施し、検査後血清が良好に保存されていた検体からサンプリングを実施し測定を行った。この結果は現在解析中である。また、継続して実施された2010/2011年シーズンの疫学研究より、一保育園におけるH1N1およびH3N2の同時流行事例を認め、保育園と共同で調査を実施した。クラス内のアンケート調査及び、研究データベースの利用により、H1N1(2009)およびH3N2それぞれに対する2010/11シーズンのインフルエンザワクチン効果を分析したところ、暫定結果では、H1N1(2009)に対しては、接種者のリスク比が非接種者に対し0.46[95%CI,0.22-0.99]と有意な減少を認め、ワクチンの有効率は54%であったことを明らかにした。一方、H3N2に対しては1.13[95%CI,0.58-2.24]と有意な差を認めなかった。今後、前年のワクチン接種歴等を考慮したより詳細な解析を行っていくと共に、2010/11シーズンにおけるワクチン有効率を検討していく予定である。
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