研究概要 |
局所への陰圧負荷に起因する死亡のメカニズムを明らかにするために,動物実験モデルを作成して研究を行った.まず、局所陰圧による筋組織の損傷は,挫滅症候群や筋虚血モデルに比較して、早期から著明となることが明らかとなった.陰圧損傷では、圧そのものが直接的に筋肉を損傷している可能性が示唆された。さらに、局所に負荷した陰圧が呼吸・循環に与える影響について検討したところ,上肢あるいは前胸部への陰圧負荷によって速やかに呼吸が停止し,死に至ることが明らかとなった。この結果は、実際例の死のメカニズムを説明する上で貴重な結果となった.これまでに局所への陰圧負荷によって生じる組織学的あるいは生理学的研究はなく,本研究は貴重な成果となった.
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