研究課題
若手研究(B)
昨年度作成したFlag-tag融合型Twist1アデノウイルスを用いて、白色脂肪細胞株に感染させ、抗HA抗体、Flag抗体で免疫沈降し、SDS-PAGE、銀染色後、マススペクトロメトリーを行った。また、Twist1の発現により、遺伝子発現のプロファイルがどのように変化するかを検討した。マクロファージと脂肪組織においてTwist1が高発現している、ap2-Twist1-Transgenic (Tg)マウスおよび野生型マウスより、骨髄由来マクロファージを採取、RNAを抽出し、マイクロアレイにより検討を行った。結果として炎症や泡沫化に関わる幾つかの遺伝子群が、変化していることが判明した。そして、Twist1の動脈硬化巣における役割についての検討を行った。動脈硬化巣においては、マクロファージの炎症と泡沫化が重要な役割を果たすことが知られる。代表的な粥状動脈硬化モデルである高脂肪食負荷ApoE KOマウスで、免疫染色法にて評価したところ、動脈硬化巣の内膜下に浸潤しているマクロファージにおいて、Twist1が発現していた。また、動脈硬化巣で発現が上昇する炎症性サイトカインTNF-αでマクロファージを刺激すると、Twist1の発現が上昇することがわかった。一方、Twist1を強制発現したマクロファージでは、泡沫化は変化を認めなかったが、炎症は抑制されていた。さらに、in vivoにおける役割を検討するため、10週齢の♂Tg ApoE KO及び野生型ApoE KO マウスに抗コレステロール食負荷を10週間行い、大動脈弁口部の動脈硬化度を比較検討した。Tg ApoE KO マウスでは、野生型Apo E KO マウスに比して、約3倍動脈硬化が促進していた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Biochemical and Biophysical Research Communications
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