研究課題/領域番号 |
22790905
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
斉藤 愛記 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科・ウイルス制御学, 助教 (00516312)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 血液腫瘍学 / ATL / HTLV-I / caspase-8 / NF-kB / NF-κB / A20 / NIK / 成人T細胞白血病 / 悪性腫瘍細胞 / 治療標的分の探索 / 恒常的NF-κB活性化 |
研究概要 |
NF-kB抑制因子A20がATL細胞の生存と悪性形質発現に重要な働きを担うことをつきとめた。様々なB細胞リンパ腫においてA20の変異が報告されており、A20はこれらの細胞では癌抑制因子と考えられている。しかしながら申請者は、ATL細胞株およびATLの原因ウイルスであるHTLV-I感染細胞株においてA20の発現を検出し、さらにATL患者由来末梢血単核細胞においてA20mRNAの発現上昇が認められた。意外なことに、A20の発現抑制によりATL細胞株の増殖が著しく抑制され、ATL細胞株の免疫不全マウスにおける造腫瘍能が低下することを明らかにした。A20の発現抑制により細胞死関連分子であるcaspase-8活性が上昇し、annexin-V陽性細胞が誘導されることがわかった。また、興味深いことにA20とcaspase-8の相互作用が検出されたことから、A20はcaspase-8を標的として細胞死を抑制する可能性が示唆された。以上の結果は、A20はATL細胞の生存と悪性形質の発現に重要な役割を担うことを示すものであり、ATLの有効な治療標的分子となる可能性が高い。
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