研究課題/領域番号 |
22791261
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大山 隆史 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90338062)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | センチネルリンパ節 / 鉄ナノビーズ / MRI / A431 / リゾビスト |
研究概要 |
1)センチネルリンパ節を同定するための最適な鉄ナノビーズを開発するにあたり、クエン酸で被覆された鉄ナノビーズの急性毒性を検討した。その結果、in vitro及びin vivoで、現在、肝造影剤として臨床応用されているリゾビストとほぼ同等であり、臨床への問題が非常に少ないことが示唆された。 2)ラットの手掌に鉄ナノビーズを局所注射することによって、1次リンパ節(肘関節部)、2次リンパ節(腋窩)に順次流入することが確認され、センチネルリンパ節モデルを確立した。 本モデルを用いて、クエン酸で被覆した20nm鉄ナノビーズおよび4nm,8nm,200nm鉄ナノビーズ、リゾビストを投与し、肘及び腋窩リンパ節を摘出し比較検討した。 各リンパ節内の鉄イオン濃度を測定した結果、粒子径が小さい鉄ナノビーズでは肘リンパ節のみでなく腋窩リンパ節へも集積し、最適な粒子径が示唆された。最適粒子径の鉄ナノビーズを投与した2時間後、24時間後における各種リンパ節の鉄染色では、肘リンパ節に有意に集積していた。 3)MRI撮影による検討においても、最適粒子径の鉄ナノビーズは1次リンパ節に停滞し・蓄積することが示唆された。それに対して、上記のリゾビストではセンチネルリンパ節への選択性が劣ることが明らかとなった。 4)先述した鉄ナノビーズを局所注射して確立されたラットモデルと同様にして、ヒト扁平上皮癌細胞株A431を注入することによりセンチネルリンパ節へ転移が形成されるモデルを作製することが可能であった.局所の注入部位には腫瘍が生着し、投与7日前後ではセンチネルリンパ節に微小転移が形成されることが確認された。
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