研究課題/領域番号 |
22791443
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮崎 里佳 熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (10349011)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / 薬物療法 / ガイドライン / 麻薬系鎮痛薬 / プレガバリン / デュロキセチン / アロディニア / 動物実験モデル / ヂュロキセチン |
研究概要 |
神経障害性疼痛に対する薬物治療は、ガイドラインに従って治療を行っても50%程度の患者でしか満足する鎮痛が得られていない。ガイドラインでは痛みの種類に関係なく薬物を選択している。治療効果が十分に得られない原因のひとつは、痛みの種類と薬物の効果との関係を考慮しない薬物療法にあると考えている。最近、同一の個体で神経損傷後のアロディニアとneuroma painを発症させるモデル(Tibial neuroma transposition(TNT) model)が報告された。今回、TNTモデルを用いて多くのガイドラインで神経障害性疼痛の第一選択薬・第二選択薬に挙げられている薬剤を用いて、異なった作用機序の薬物がアロディニアおよびneuromapainに対してどのような効果をもつのか検討した。 TNTモデルは、ラットの脛骨神経を末梢で切断し、皮下に神経断端を移行して作製した。神経切断後一週間で、足底にアロディニア、神経断端移行部にneuroma painが発症した。使用した薬剤はカルシウムチャネルα2δリガンドのプレガバリンとガバペンチン、選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)であるデュロキセチン、麻薬のモルヒネを用いた。薬物は全て経口投与とし、投与後15分ごとにアロディニアとneuroma painの程度を評価した。 今回使用した全ての薬剤で良好な抗アロディニア効果を認めた。一方neuroma painに対して良好な鎮痛を認めた薬剤は、モルヒネだけであった。また、良好な抗アロディニア効果を認めたプレガバリン、デュロキセチン、モルヒネの二剤併用経口投与ではアロディニアに対しては相乗効果を認めたが、neuroma painには無効であった。
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