研究概要 |
Tissue engineering chamber(以下、TEC)内に導入した、人工真皮、動静脈血管束と遊離脂肪、または血管柄付き脂肪弁に対して、脂肪由来幹細胞(以下ASCs)を播種することで得られる効果を検討した。遊離脂肪と動静脈血管束を用いた実験1ではControl群、ASCs群の2群、血管柄付き脂肪を用いた実験2ではControl群、ASCs群で実験を行った。再生組織量を比較し、ASCsは1, 1'-Dioctadecyl-3, 3, 3', 3'-Tetramethylindocarbocyanine Perchlorate(以下DiI)を用いて追跡を行った。結果:実験1での血管付軟組織の再生組織量はControl群2. 12±0. 48cm^3、ASCs群2. 20±0. 094cm^3。実験2ではControl群1. 30±0. 19cm^3、ASCs群1. 36±0. 22cm^3で、どちらの実験でも有意差が認められなかった(p> 0. 05)。また、DiIを用いたASCsの追跡ではTEC内の再生軟組織内にDiI標識細胞は認められなかった。このことよりTEC内ではASCsは早期に壊死していることが示唆された。
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