研究概要 |
齲蝕に対する治療法,齲蝕により除去された歯質を補うための素材の研究は数多くなされているが,齲蝕予防に主眼を置いた予防処置法,それに関わる素材の研究は少ない。シリカ薄膜で歯面をコーティングできれば,歯質の性状を変えることなく耐摩耗性や齲蝕予防効果を示す.本研究の目的は,シリカ前駆体としてペルヒドロポリシラザン(PHPS)を用い,歯質表面に口腔内でシリカ薄膜を形成し,さらに生体への為害作用が少ないシリカ転化方法を開発することである.形成されたシリカの物性確認をフーリエ変換赤外分光光度計にて分析、検討した.その結果, 3%の過酸化水素水ペーストを塗布後,炭酸ガスレーザーを照射することにより,シリカ転化を示すピークが得られ,生体安全性を考慮したシリカ転化方法が可能となった。
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