研究概要 |
有床義歯装着に伴う力学的負荷による義歯床下骨組織の経時的な骨代謝回転の様相をNaF-PET/CTを用いて検討した. 下顎遊離端欠損を有する被験者2名に実験義歯を装着し, 装着前後に3~ 4回PET撮像を行い, 義歯床下骨のSUVとCT値の経時的変化を検討した. 両被験者ともCT値に変化はみられなかったが, SUVは装着4~ 6週まで増加し, 13週後に下降に転じた. このことは, 従来のX線検査などの研究手法では捉えられなかった義歯装着直後の床下骨組織の機能的変化をNaF-PETにより捉える事が出来たことを示している. また, 義歯装着に伴う力学的負荷により, 義歯床下骨組織の代謝回転が亢進しリモデリングが積極的に進むことが示唆された.
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