研究概要 |
島根県出雲市の認知症予防教室に参加した高齢者 74 名を対象とし,介入研究を行った。対象は,年齢が 74.61±5.92 歳,男 24 名,女 50 名であった。運動機能は,介入前と比べ介入後の開眼片足立ち(最大値),開眼片足立ち(平均値),TUG(最小値),TUG(平均値),5m 通常歩行速度,5m 最大歩行速度が有意に改善した。栄養状態は,血清総タンパク値及びアルブミン値ともに有意な差がなかった。認知機能では,もの忘れの該当項目数が有意に減少し,周囲からの指摘,短期記憶の忘れの該当率が有意に減少していた。また,認知機能の関連では,運動機能の握力,栄養状態の血清総タンパク値及び血清アルブミン値で有意な相関が示された。運動機能の TUG については,負の有意な相関があった。重回帰分析では,認知機能と握力と TUG が有意な関連が示された。高齢者の健康教室参加は,一日の運動量を増加させ,運動機能が改善する。高齢者の運動量の増加は,栄養指導によりエネルギー過度の消耗を抑制できた。これらの介護予防プログラムの実施が認知機能の改善つながった。
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