小児用の転倒・転落リスクアセスメントツールを作成するために、半構成面接と2回の質問紙調査から構成されるデルファイ法の調査を実施した。転倒の危険因子34項目と転落の危険因子34項目を明らかにし、小児用転倒・転落リスクアセスメントツール(C-FRAT)を作成した。転倒・転落のリスクをアセスメントするのみでは、転倒・転落を防止することはできないため、小児が入院する病院252施設の横断調査により、転倒・転落率の低下に効果があると考えられる防止対策を明らかにした。これらの調査結果より、小児用の転倒・転落防止プログラムを作成し、小児が入院する6病棟で6ヶ月間実施した。入院患者の10.5%を対象に実施した。転倒・転落率に変化はなかったが、転倒・転落と関連のあるアセスメントツールの危険因子と、そのアセスメントツールの妥当性について明らかにすることができた。
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