研究概要 |
試料を壊すことなく高感度・リアルタイム測定が可能な「化学イオン化質量分析法」は,実大気観測手法として広く利用されている.しかし,試薬イオンの生成制御や酸性の有機・無機化合物の測定に適した化学イオン化法の確立には至っていない.本研究では,電子の運動エネルギーを変化させることで様々な正負イオン種の制御生成が可能である「精密コロナ放電」を利用し,酸性化合物のイオン化に適した負の試薬イオン源を開発した.本研究成果は,ディーゼル車排ガスに含まれる未知のニトロ有機化合物の同定および定量に大きく貢献できると期待される.
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