• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

レーザー光電子分光による低温超伝導体の超伝導ギャップ対称性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22840015
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 物性Ⅱ
研究機関東京大学

研究代表者

下志万 貴博  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70581578)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
3,016千円 (直接経費: 2,320千円、間接経費: 696千円)
2011年度: 1,391千円 (直接経費: 1,070千円、間接経費: 321千円)
2010年度: 1,625千円 (直接経費: 1,250千円、間接経費: 375千円)
キーワード超伝導・密度波 / 光物性
研究概要

結晶構造における空間反転対称性の破れは、スピン軌道相互作用を通じて電子状態に影響を及ぼす。超伝導状態においてはスピン1重項とスピン3重項の混成が生じ、フルギャップからラインノードに至る多彩な超伝導ギャップ対称性を示すことが予想されている。空間反転対称性が破れた超伝導体であるLi_2(Pd_<1-x>Pt_x)_3Bは、x=0(超伝導転移温度:Tc=7.0K)ではスピン1重項が支配的、x=1(Tc=2.8K)ではスピン3重項が優勢である事が先行研究により指摘されている。本研究では、空間対称性の破れが超伝導ギャップ対称性に与える影響を調べるために、角度積分光電子分光を行った。光電子分光装置として世界最高の冷却性能(T=1.8K)とエネルギー分解能(ΔE=150μeV)を有する新型レーザー光電子分光装置を用いた。Li_2(Pd_<1-x>Pt_x)_3B(x=0,0.25,0.375)の超伝導ギャップスペクトルを得ることに成功し、スピン一重項及びスピン三重項の成分比をパラメーターとしたダインズ関数によるフィッティング解析を行った。その結果、x=0の超伝導ギャップスペクトルは、スピン1重項成分のみのフィッティング関数により再現することができた。一方で、x=0.25及び0.375ではスピン1重項成分のみではデータは再現できず、それぞれ20%と30%のスピン3重項成分を入れることで最適なフィッティング関数が得られた。本研究から、PtによるPdの置換はスピン軌道相互作用の増大をもたらし、その寄与は状態密度における超伝導ギャップ構造に現れるほど大きいことが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-08-27   更新日: 2020-05-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi