研究課題/領域番号 |
22860006
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
関 剛斎 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (40579611)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,146千円 (直接経費: 2,420千円、間接経費: 726千円)
2011年度: 1,508千円 (直接経費: 1,160千円、間接経費: 348千円)
2010年度: 1,638千円 (直接経費: 1,260千円、間接経費: 378千円)
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キーワード | スピンエレクトロニクス / 構造・機能材料 / 超格子 |
研究概要 |
近年、スピン角運動量の流れである「スピン流」が注目を集めており、スピン流と磁化の相関の理解が基礎および応用の観点から重要な課題となっている。本研究課題では、人工的に制御されたねじれた磁気構造におけるスピン流の効果に着目し、空間的に変調された磁気構造におけるスピン流の効果を系統的に調べるためのモデルケースを構築する。 今年度は、人工制御したねじれ磁気構造を有する金属多層膜の成長し、ねじれ磁気構造の強磁性共鳴周波数の評価およびその解析をおこなった。薄膜試料として、ソフト磁性体であるパーマロイ(Py)層とハード磁性体であるFePt層を積層化した交換結合スプリング薄膜をスパッタリング法により作製した。昨年度までの実験より、磁場を印加することによりPy内にねじれた磁気構造が形成されることが明らかとなっている。コプレーナ導波路とネットワークアナライザを用いてPy/FePt積層膜の強磁性共鳴周波数を調べたところ、ねじれ磁気構造を形成する磁場領域において、共鳴ピークのブロードニングや周波数シフトなど、ねじれ磁気構造に起因する特異な挙動が観測された。また、Py層の膜厚に依存した共鳴周波数のシフトが観測され、加えて厚いPy層の試料では高次の共鳴ピークが現れることが明らかとなった。これらのねじれ磁気構造の磁化ダイナミクスに関する実験結果は、スピン流とねじれ磁気構造の相関を理解する上で重要な基本的知見となる。本年度はこの成果に関して、国際会議での口頭発表を行った。
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