研究課題
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二ホウ化マグネシウム(MgB_2)超伝導体の応用に向けて、MgB_2多結晶材料の臨界電流特性の向上を目的として研究を行った。本研究では、合成方法として潜在的に高い臨界電流特性が期待できるex-situ法に着目した。高純度のex-situ法MgB2多結晶バルク体試料について、微細組織観察と電磁特性評価を行った。以下に得られた成果を示す。1.既製のMgB_2粉末を容器に充填後、加工・熱処理を加えることでMgB_2多結晶体を得るex-situ法において、900℃程度の高温で長時間の熱処理を行うことによって、試料のコネクティビティと臨界電流密度が向上することを見出した。2.結晶粒界における結合状態に関する組織観察を行い、特性向上がみられた試料では結晶粒同士の結合が強く、結合面積が増加していることを見出した。すなわち、高温・長時間の熱処理により自己焼結が生じたことが示唆された。常圧下におけるMgB_2多結晶体の自己焼結は報告例がほぼ無く、本成果はMgB_2高特性化に向けた新しい指針の一つになるものと期待される。
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Japanese Journal of Applied Physics
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