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太陽光で水を完全分解する色素修飾光触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22860047
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 構造・機能材料
研究機関九州大学

研究代表者

萩原 英久  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30574793)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,938千円 (直接経費: 2,260千円、間接経費: 678千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,638千円 (直接経費: 1,260千円、間接経費: 378千円)
キーワード無機半導体光触媒 / 水の光分解反応 / 色素修飾 / 電荷移動 / ポルフィリン / 有機色素 / 助触媒
研究概要

従来の研究で、紫外光下で水の光分解活性を示すKTaO_3をポルフィリン系色素で表面修飾すると、活性が向上することを見出した。本研究ではKTaO_3に代えて可視光応答性を有する化合物を用いることで、太陽光下で効率よく水を分解する光触媒を開発することを目的とし、修飾色素や無機半導体の探索、助触媒の最適化による水の光分解活性の向上効果について検討した。
従来のポルフィリン色素に代えてキサンテン系やトリフェニルメタン系等の様々な有機色素でKTaO_3を修飾したところ、大半の色素において水素及び酸素の生成速度が向上し、特にローダミン6Gが高い活性の向上効果を示した。しかし、これらの色素を用いると量論比よりも酸素の生成量が少なく、色素の一部は犠牲剤的に作用していたことが示唆された。また、これらの色素は光照射によっても分解するため、長期の光触媒反応試験では失活してしまうことがわかった。一方、無機半導体についてはN添加TiO_2、WO_3、TaONやGaZnON等の可視光応答性の化合物を色素修飾し、水の光分解活性を調べた。その結果、GaZnONやWO_3、N添加TiO_2において水素生成速度は向上したが、いずれの触媒でも酸素の生成は観測されなかった。この時点では水素生成用の助触媒であるPtのみを担持していたことから、色素修飾GaZnONについて助触媒の最適化を検討した。その結果、水素生成用にRu、酸素生成用にIrO_2、逆反応抑制用にNiOを助触媒として用いることで水の光完全分解が達成され、色素修飾と助触媒の最適化によって、水素の生成速度は約12倍に向上することが明らかとなった。
以上の結果から、色素修飾はバンドギャップの小さな半導体光触媒の水分解活性の向上にも有効であり、助触媒による気体生成過電圧の低減は色素修飾光触媒上での水の光完全分解反応に不可欠であることを見出した。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 色素で修飾したKTaO3系触媒による水の光分解(14)複合色素への電子移動過程2011

    • 著者名/発表者名
      萩原英久、井上高教、伊田進太郎、石原達己
    • 学会等名
      第107回触媒討論会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京都)
    • 年月日
      2011-03-30
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 色素修飾無機半導体を用いる水の光分解反応(2)無機半導体への非酸化物の応用2011

    • 著者名/発表者名
      長友真聖、萩原英久、伊田進太郎、石原達己
    • 学会等名
      第107回触媒討論会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京都)
    • 年月日
      2011-03-30
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-27   更新日: 2016-04-21  

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