研究課題/領域番号 |
22860064
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
竹内 哲也 名城大学, 理工学部, 准教授 (10583817)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,146千円 (直接経費: 2,420千円、間接経費: 726千円)
2011年度: 1,508千円 (直接経費: 1,160千円、間接経費: 348千円)
2010年度: 1,638千円 (直接経費: 1,260千円、間接経費: 378千円)
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キーワード | 白色光源 / 面発光レーザ / 高効率 / トンネル接合 |
研究概要 |
本研究では、窒化物半導体による『高効率青色面発光レーザによる白色光源』を目指している。現在、白色光源には窒化物半導体による発光ダイオードを利用するのが主流であるが、高電流注入時に変換効率が半減してしまう課題がある。本研究は、白色発光ダイオードよりも高効率な白色面発光レーザを実現し、この課題を解決するのが目的である。 本年度は、面発光レーザ実現に不可欠な要素構造である「電流狭窄構造」と「多層膜反射鏡」の形成を進めた。 電流狭窄構造のための低抵抗トンネル接合の形成を行った。不純物を1×10^<20>cm^<-3>以上ドープしたトンネル接合を作製した結果、そのトンネル接合を介した電流注入に成功し、発光層からの発光が確認できた。すなわち、ワイドギャップ半導体であっても高濃度ドーピングすることでトンネル接合が形成されていることを確認した。一方で、トンネル電流が不均一であること、さらに素子駆動時(20mA時)にはトンネル接合の電圧降下が7V程度と高いことがわかり、さらなる特性の改善が望まれる。 高反射率多層膜反射鏡形成のために、従来用いられているGaNテンプレートに代わりAlNテンプレート上にAlN/GaN多層膜反射鏡を本研究にて初めて形成した。その結果、従来構造では高密度のクラックが生じ、反射率や素子サイズを大きく制限していたが、AlNテンプレートにすることで引張歪が抑制できクラックが大幅に減少した。本手法により、高い反射率を大面積で得られることが可能になり、窒化物面発光レーザの実現が大きく近づいた。一方で、表面荒れ(~5nm)が観測され、反射率は97%程度に留まっており、表面平坦性の改善によるさらなる高反射率実現が望まれる。
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