研究課題
研究活動スタート支援
今回我々は、Hes1が本来継代不可能な造血前駆細胞であるCMPやGMPに導入された場合、これらの細胞を不死化させる作用があることを見いだした。またマウス移植モデルを用いて、KSL分画や造血前駆細胞(CMP、GMP)にHes1を単独で導入し移植した場合には白血病を発症させないが、Hes1とBCR-ABLを同時に導入する実験では、KSL分画だけではなく前駆細胞(CMP、GMP)の移植においても移植後非常に早期にCML-BC様の病態を発症し死に至らしめることを見いだした。興味深いことに、ヒトCML-BC 20サンプルのうち8サンプルにおいてHes1の発現上昇を認めた。さらにヒトCML-BC細胞株ではその約半数においてHes1の発現が高値であり、Hes1高値の3細胞株中2細胞株においてdominant negative Hes1の導入により増殖が抑制され、ヒトのCML-BC発症においてもHes1発現が強く関与している可能性を示した。これらの結果は、Hes1が造血前駆細胞に白血病幹細胞特性を付与し、造血前駆細胞段階での分化をブロックすることでCML-BC発症に強く関与していることを示唆している。本研究でのCML-BC発症マウスモデルは、今後非常に有用なツールとなることが期待される。
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