研究課題/領域番号 |
22890070
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
板垣 真奈美 新潟大学, 医歯学総合病院, その他 (20579859)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,626千円 (直接経費: 2,020千円、間接経費: 606千円)
2011年度: 1,248千円 (直接経費: 960千円、間接経費: 288千円)
2010年度: 1,378千円 (直接経費: 1,060千円、間接経費: 318千円)
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キーワード | 医療・福祉 / 歯学 / 歯周病学 / 分子生物学 / 免疫組織化学 / 酵素 |
研究概要 |
カルシウム拮抗薬剤性歯肉増殖症罹患歯肉中における、TNF-αconverting enzyme (TACE)と、その特異的インヒビターであるTIMP-3の遺伝子発現解析を分子生物学的に解明すること、またその組織内局在について免疫組織化学にて明らかにし、薬剤性歯肉増殖症におけるTACEおよびTIMP-3の関与を究明することを目的とし、本年度は以下のように研究計画を実施した。1.試料採取慢性歯周炎患者、及び歯肉増殖症患者各10名より、歯肉組織を採取した。ただし、採取した組織の大きさが十分でなく、免疫染色用の試料はまだ不足している。2.RT-PCR解析採取した歯肉組織よりtotal RNAを抽出し、逆転写酵素反応によりcDNAを合成した。TACE,TIMP-3、β-actinについて、特異的プライマーを用いてquantitative RT-PCR(qRT-PCR)を行った。comparative threshold cycles(Ct法)にて相対定量を行った。3.免疫組織学的解析パラフィン包埋された組織を5μmの厚さに薄切し、パラフィン連続切片を作成した。現在TACE及びTIHP-3の免疫組織化学を行っているが、染色の条件設定中でまだ十分な結果が得られていない。今後解析を進めていく。4.結果の統計解析現在RT-PCRの結果を解析中である。現時点では、慢性歯周炎と歯肉増殖症歯肉との比較で、TIMP-3は歯肉増殖症で有意に高く発現しており、TACEは、歯肉増殖症で高い傾向にあることを明らかにした。TIMP-3は歯肉組織の破壊をもたらす酵素の阻害という役割を有しており、歯肉増殖症で高く発現するという今回の結果は、TIMP-3による歯肉線維化の亢進が歯肉増殖症の病態であることを示唆した。また、TIMP-3はTACEとの相互作用について現在研究が進められている酵素であるため、さらにTACEのPCR解析、及び免疫組織学的解析をすすめていき、学会発表及び論文作成を行っていく予定である。
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