研究課題/領域番号 |
22890100
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川崎 拓実 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任研究員(常勤) (60584414)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,146千円 (直接経費: 2,420千円、間接経費: 726千円)
2011年度: 1,508千円 (直接経費: 1,160千円、間接経費: 348千円)
2010年度: 1,638千円 (直接経費: 1,260千円、間接経費: 378千円)
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キーワード | イオンチャネル / カルシウム / T細胞 |
研究概要 |
当研究では、T細胞の正負選択に関わるカルシウムチャネルの同定を行った。はじめに候補分子の絞り込みを行うために、目的のチャネルがチロシンリン酸化により活性化制御が行われているという仮説に基づき、刺激依存的にチロシンリン酸化される膜たんぱく質を精製し、MSにより候補たんぱく質の同定を試みた。このスクリーニングでは、非特異的な結合由来であるZap70やLckなどの細胞質たんぱく質や、接着タンパク質や、1回膜貫通IgGドメイン含有たんぱく質などの1回膜貫通たんぱく質が候補として挙がってきたが、それら分子の中でチャネルを形成しうる2回以上膜貫領域を持つたんぱく質を注目した。その結果、いくつかチャネル候補分子が見つけることができたため、それら分子をノックダウンすることによりTCR刺激依存的な細胞内カルシウム制御に関与するかを検討した。その結果、優位に細胞内カルシウム濃度を低下させる分子を見つけることに成功した。この分子は、T細胞でのカルシウム濃度を主に制御すると知られている容量依存性カルシウムチャネルや、T細胞での機能が疑われている電位依存性カルシウムチャネルとは異なり、別の制御をうけている可能性が考えられる。また、カルシウム透過性チャネルとしてよく知られているTRPチャネルファミリーとは全く別のものであった。今回同定した分子が、実際にカルシウム透過性を有する分子であるか?また、実際にT細胞の正負選択に関わるのか?についてはさらなる研究が必要であるものの、TCR依存的なカルシウム流入に重要な新規分子を同定することに成功した。
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