研究概要 |
1 授業環境の見直しと安全・衛生の指導(技術科教育) 主に一年生のものづくりに関わる学習において,本校第一加工室の環境整備と実習に関わる安全・衛生の指導を行った。実習時間の効率化の為に,安全・衛生を指導して次のような電動工具の使用をするなどを目的とした。 (1)ディスクサンダ(ベルトサンダ) 板材のこぐち面の加工を,ディスクサンダを用い,集塵を処理するために電気掃除機を設置した。使用においては,防護眼鏡をかけさせるとともに,予想される事故を考えさせ,安全に使用する方法を指導した。また,希望者にはマスクをつけさせる指導も行った。結果,怪我や事故を発生させることなく作業を行うことができた。機器の消費電力と生徒数に対する機器数が問題としてあげられる。 (2)卓上ボール盤 くぎ打ちでの下穴開けに使用させた。使用においては,防護眼鏡をかけさせるとともに,予想される事故を考えさせ,安全に使用する方法を指導した。結果,怪我や事故を発生させることなく作業を行うことができた。 (3)空気清浄機の導入 二年生で電気実習のはんだ付け作業を行う際に,通行量が多い道路に面しているため窓が開けられない実習室である。また実習室に換気扇がないため空気が汚れる。そのため大型の空気清浄機を導入し,空気の浄化を図れるように対策をし,衛生的な環境で実習ができるようになった。 (4)大学と共同研究による安全・衛生教育に関わる推進 愛知教育大学教授・宮川秀俊先生の指導の下,大学生とともに加工室に,防護眼鏡・ヘッドセット・マスク・救急箱を整理するボードを設置した。生徒の安全・衛生に対する意識を高めることができた。 2 安全・衛生教育に関する資料集め インターネットで資料や書籍の確認を行ったが,該当するものが見られなかった。島根県出雲市立河南中学校長・中島康博先生より,工業高校や農業高校の教科書を基にして,安全や衛生に関する基礎的塗指導を考えることを教えていただいた。高校の教科書を準備し,上級学校での教育の視点から中学校での指導を見つめることができた。また,新学習指導要領におけるガイダンス的な内容としての活用もできるものと考える。
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