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真空放電管演示実験時の授業者・生徒のX線被ばく量の測定及び防護方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22909010
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 教科教育学Ⅱ(理科系)
研究機関千葉大学

研究代表者

井上 創  千葉大学, 教育学部・附属中学校, 教諭

研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
570千円 (直接経費: 570千円)
2010年度: 570千円 (直接経費: 570千円)
キーワードクルックス管 / 漏洩X線(エックス線) / 個人線量計による簡易測定
研究概要

学習指導要領改定により中学校理科で真空放電管(クルックス管)の高圧放電実験が扱われることとなった。クルックス管は通電時、低レベルX線を放出することが知られているが、このX線の測定はほとんど行われていない。このため、実験を取りやめたり、逆に、X線が低レベルであるという認識から防護の必要性が認識されていなかったりと、対応がまちまちである。
本研究では、クルックス管の漏洩放射線量の測定方法を開発し、本中学校に設置されている装置の漏洩線量の測定と、安全な実施方法の開発(離隔距離、演示時間、遮蔽)を行った。さらに、生徒及び学生実験の放射線防護基準の確立のための基礎資料を提供することを目的として、近隣中学校に設置されるクルックス管の漏洩線量を測定し、測定方法と安全な実験方法についての一般化を試みた。
まず、Ge半導体放射線検出器によって漏洩放射線のスペクトル分布を明らかにしようとしたが、電源及びクルックス管の特性が不安定であることと、低レベルであったことから望ましいデータは得られなかった。次に、イメージングプレート(IP)を用いて、クルックス管の漏えい放射線量と放射線の空間分布状況を測定し、傾向を捉えた。この上で、個人線量計をクルックス管表面と周辺空間に配置することで、漏洩線量の測定に成功し、簡易な測定方法を確立した。
計測した5つの中学校で、全測点(推定発生源から2~12cm程度)の平均値は、0.04mSv/分 程度であったが、2つの中学校の装置至近(推定発生源から3~8cm程度)では強い放射線、約0.7mSv/分(5分間の演示実験では約3.5mSvとなる)を観測する点がそれぞれ1か所あった。この5分間値は、約70cmの離隔を取ったとして、胸部X線集団検診1回分(0.05mSv)程度となる可能性のある強度で、実験者には放射線の空間分布特性の理解と個別装置の漏洩線量の理解及び防護の対策が望まれる状況であるといえ、本研究成果の活用が望まれる。また、アクリル板による防護のある程度の効果を確認した。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] イメージングプレートを用いたクルックス管からの漏洩線量の測定2011

    • 著者名/発表者名
      藤淵俊王
    • 雑誌名

      日本放射線安全管理学会誌

      巻: 10巻1号 ページ: 40-45

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] クルックス管からの漏洩線量の測定2010

    • 著者名/発表者名
      小林育夫
    • 学会等名
      日本放射線安全管理学会第9回学術大会
    • 発表場所
      広島大学東広島キャンパス
    • 年月日
      2010-12-01
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2020-05-15  

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