• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

シスプラチン投与におけるショートハイドレーションによる安全性および忍容性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 22927006
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅱ
研究機関岡山大学

研究代表者

佐藤 智昭  岡山大学, 病院, 薬剤主任

研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
480千円 (直接経費: 480千円)
2010年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
キーワードシスプラチン / ショートハイドレーション / 忍容性
研究概要

【研究目的】シスプラチン(CDDP)は優れた抗腫瘍効果をもつ反面、副作用の発現率が高く、腎障害もその一つに挙げられる。本邦では、CDDPの腎障害を軽減する目的で10時間以上におよぶ大量の水分負荷を行うことが推奨されている。海外においては、より少量の水分負荷(ショートハイドレーション:short hydration)で腎毒性管理が可能であることが報告され、外来にて投与されている。本邦においても外来でのCDDP投与が可能となれば、患者のQOL維持や医療費の負担軽減が期待できる。近年、優れた制吐剤の開発によりhydrationの削減に関する検討が可能となり、肺癌患者でのCDDPを含む化学療法のshort hydrationレジメンを検討した。このshort hydrationレジメンによる治療を受けた患者と従来のレジメンによる治療を受けた患者の腎機能を比較し、肺癌患者におけるshort hydrationでの安全性および忍容性について評価を行った。
【研究方法】対象者は、CDDP 60mg/m^2以上を投与された肺癌患者とした。2007年9月から2008年12月に従来のレジメンによる治療をされた患者をstandard群、2009年1月から2010年4月にshort hydrationレジメン(Day 1における輸液量:約2/3、投与時間:約1/2)によって治療された患者をshort群とした。
【研究成果】対象者は、両群ともに28症例であった。short群において1例(3.6%)のみが腎機能障害のために治療が中止された。1コース目において腎機能障害がgrade 1 (CTCAE v3.0)であった患者は、standard群9例、short群3例であり、grade 2以上は見られなかった。血清Creatinine値の150%以上の上昇かつ施設基準の上限を超えた患者数はstandard群で3例、short群は1例であった。尿素窒素値で10mg/dL以上の上昇かつ施設基準の上限を超えた患者数はstandard群で6例、short群は6例であった。腎障害の発症頻度は、両群間で有意な差はなかった。また、short群の13例(46.4%)については2コース目に外来治療へ移行することができた。
本研究の成果として、肺癌患者におけるCDDPを含む併用化学療法でのshort hydrationは忍容可能であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肺癌患者におけるshort hydrationを用いたCisplatin投与の忍容性に関する検討2010

    • 著者名/発表者名
      磯崎英子, 佐藤智昭, その他
    • 学会等名
      第20回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      2010-11-13
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-08-23   更新日: 2020-05-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi