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癌患者による即効性フェンタニル製剤の吸収過程・除痛効果に影響を及ぼす因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22929011
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅳ
研究機関金沢大学

研究代表者

原 祐輔  金沢大学, 附属病院, 薬剤師

研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
570千円 (直接経費: 570千円)
2010年度: 570千円 (直接経費: 570千円)
キーワードフェンタニル / レスキュー / 癌性疼痛
研究概要

フェンタニル(以下、FP)は癌性疼痛治療で用いられている医療用麻薬であり、本邦では徐放性FP貼付剤と注射剤のみが使用されており、即効性FP口腔粘膜吸収製剤が上市される予定である。FP貼付剤に対するレスキュー使用方法の現状は、モルヒネ,オキシコドン等の即効性製剤が使用されているが、その選択や投与量に明確な基準はない。今後,即効性FP製剤の登場によりFP貼付剤に対するレスキューの方法が大きく変化することが予測される。本研究では、2009年5月-2010年5月までにFP貼付剤を使用した癌患者を対象に、レスキューの使用方法や使用量、除痛効果について調査・解析を行い、即効性FP製剤を使用する際の問題点を予測・考察することを目的とした。FP貼付剤使用患者は186人で、レスキューは78%の患者で処方されていた。レスキューの推奨用量(1日量の1/6用量)を満たしている処方は、経口オキシコドンで46%、経口モルヒネで40%、坐薬では100%であった。レスキューの使用回数は、経口オキシコドン、経口モルヒネでそれぞれ平均2.5回、2.2回であった。またレスキューを使用することで約84%の患者で自制内の除痛効果が得られていたが、レスキューの用量と除痛効果にはバラツキが見られた。今回の調査からオピオイドの違いによるレスキューの使用回数や用量には大きな差が見られなかった。しかしその除痛効果にはバラツキが見られた。FP貼付剤は皮膚状態によって吸収過程に個人差が大きく、除痛効果も個体間で不安定であり、このことが用量と除痛効果のバラツキに影響している可能性が考えられた。癌患者の多くは抗がん剤による口腔粘膜障害を呈しており、このような患者への即効性FP製剤の使用は薬剤吸収が不安定となる可能性が危惧される。即効性FP製剤についても吸収の個人差を明らかにすると共に、用量設定に注意が必要になるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書

研究成果

(3件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] フェンタニル貼付剤に対するレスキュードーズの使用状況と問題点2010

    • 著者名/発表者名
      原祐輔、高林真貴子、高橋佳子、丸谷晃子、山田圭輔、崔吉道、宮本謙一
    • 学会等名
      第20回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      幕張メッセ・千葉県
    • 年月日
      2010-11-13
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] レスキュードーズ患者自己管理の有用性と運用面での課題:除痛率調査からの考察2010

    • 著者名/発表者名
      高林真貴子、高橋佳子、原祐輔、丸谷晃子、山田圭輔、崔吉道、宮本謙一
    • 学会等名
      第4回日本緩和医療薬学会年会
    • 発表場所
      鹿児島市民文化ホール,鹿児島県
    • 年月日
      2010-09-25
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考] 金沢大学付属病院薬剤部 HP

    • URL

      http://web.hosp.kanazawa-u.ac.jp/bu/yaku/index.html

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-22   更新日: 2020-05-15  

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