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バハレーン・ティロス文化の古墳に葬られた集団の特性と構成に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22H00030
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関奈良県立橿原考古学研究所

研究代表者

西藤 清秀  奈良県立橿原考古学研究所, その他部局等, 技術アドバイザー (80250372)

研究分担者 吉村 和昭  奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部学芸課, 課長 (10250375)
岡崎 健治  鳥取大学, 医学部, 助教 (10632937)
篠田 謙一  独立行政法人国立科学博物館, その他部局等, 名誉研究員 (30131923)
米田 穣  東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
吉村 和久  九州大学, アイソトープ統合安全管理センター(伊都地区), 学術共同研究員 (80112291)
板橋 悠  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80782672)
阿部 善也  東京電機大学, 工学研究科, 助教 (90635864)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
41,860千円 (直接経費: 32,200千円、間接経費: 9,660千円)
2025年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2024年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
キーワードバハレーン・ティロス / 集団墓 / 葬制 / 理化学分析 / 出生地 / 同位体分析 / フッ素分析 / バハレーン / ティロス / 古墳 / 漆喰 / 副葬品
研究開始時の研究の概要

2022年度から2025年度にマカバ1号墳のできるだけ多くの石室の調査を実施し、副葬品の考古学的分析、人骨の人類学的分析や理化学分析を通して被葬者の人体的特性や集団構成、食性、出生地の同定を行う。またマカバ第1号墳の被葬者との特性の比較を行うために、1号墳の隣接地に所在するマカバ古墳群東地区の古墳を調査し、1号墳と同様の分析を実施する。最終年度の2026年には補足調査・分析を行い、結果をまとめる。

研究実績の概要

バハレーン・マカバ古墳群西地区最大の墳丘をもつ第1号墳の発掘調査を行なった。2017年から2019年の3年間で13基の漆喰墓を検出した。しかし、2020年度、2021年度の2年間はコロナ禍により現地調査が実施できずにいたが、2022年度(2023年1月から2月)、現地での調査が可能となった。
マカバ1号墳の調査では6基の漆喰墓(NE区のF-0048、SE地区のF-0038、F-0058、F-0061、F-0070)の完掘、SE地区の特徴的な漆喰墓(F-0059)の一部発掘、以下の重要な成果を得た。
F-0048は未盗掘であった。この墓には約9ヶ月の幼児が埋葬されていた。遺体は仰向けに葬られ、青銅製のアイライナーと蓋付きの骨製容器、ガラス玉のブレスレット、2点縞瑪瑙玉とガラス玉でできた首飾り、銅貨などが副葬されていた。銅貨は口の中から、青銅製アイライナーと容器は、遺体の左脇で発見された。容器の中には薄い緑色をした硬い樹脂、マラカイトが入っていた。乳児を成人と見立てて副葬品を選択するという新たな埋葬習慣が確認できた。
F-0059、F-0077の天井石の上には施釉陶器の碗が逆さまに置かれていた。この陶器と供献方法はティロス時代の埋葬習慣を理解する上で重要ある。2019年に発見されたF-0059は、新しいタイプの漆喰墓で、天井石を中心に南東端部「コ」の字型に開くように周壁が築かれていた。墓室内には、木棺の側板の痕跡があり、木棺東側からは女性の頭蓋骨と胎児の骨が検出された。しかし、この墓の完掘は来年度に持ち越した。
以上のように、2023年の発掘調査は、来年に向けて実りある結果をもたらしてくれた。バハレーンでの我々の目的は、ティロス時代にパルミラ人を含めた東地中海域の人々の痕跡を示す証拠を見つけることであり、今回発掘された人骨は、今後の理化学的分析のために非常に重要な試料となるに違いない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍が明け、現地での調査が可能となり、2年間の海外での発掘調査ブランクで、一瞬戸惑いまもあったが、調査は順調に進行することができた。また今年度に向けて、遺存状況の良さそうな漆喰墓を検出し、その墓から良好な人骨、副葬品等を検出も想定できることから、おおむね順調とした。

今後の研究の推進方策

今後、3年間、できるだけ多くの墓を調査し、人骨、副葬品等の資料を得ることが、本研究を進める上で、重要であると考えている。

報告書

(2件)
  • 2022 審査結果の所見   実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] バハレーン・マカバ古墳群の調査2017-20192022

    • 著者名/発表者名
      西藤清秀
    • 雑誌名

      青陵

      巻: 167 ページ: 1-6

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Excavation of burial mounds in the Tylos period in Baharain2022

    • 著者名/発表者名
      Saito Kiyohide
    • 学会等名
      Necropoleis Research Network
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-04-17  

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