| 研究課題/領域番号 |
22H00037
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| 研究種目 |
基盤研究(A)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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| 研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
高橋 洋 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (50397478)
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| 研究分担者 |
山地 萌果 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 第一宇宙技術部門, 研究開発員 (30931878)
遠藤 洋和 気象庁気象研究所, 気候・環境研究部, 主任研究官 (40462519)
神澤 望 立正大学, 地球環境科学部, 助教 (40844923)
藤波 初木 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 講師 (60402559)
清水 慎吾 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 極端気象災害研究領域水・土砂防災研究部門, 主任研究員 (70462504)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
41,600千円 (直接経費: 32,000千円、間接経費: 9,600千円)
2025年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2024年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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| キーワード | 梅雨 / 降水日変化 / 水蒸気 / 可降水量 / 梅雨末期 / アジアモンスーン / 豪雨 / 線状降水帯 / 季節内変動 |
| 研究開始時の研究の概要 |
近年、梅雨期の気象災害の頻発が社会問題となっており、その災害に関わるアジアモンスーン域の大気循環場を多角的に理解することは重要である。本研究の参加者により、近年、梅雨前線上の降水活動の活発化が明らかにされ、アジアモンスーン循環との関連性も示された(Takahashi and Fujinami 2021)。本研究では、線状降水帯などの豪雨をもたらす水蒸気がどこからやってくるのかに注目する。これまでの研究では、大規模場と降水システムスケールの解析が別々に行われることが多かったが、本研究では、マルチスケールの視点から、梅雨期の豪雨とその水蒸気の流れについての研究を進める。
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| 研究実績の概要 |
ラージスケールの水蒸気の流れを理解するために、梅雨期前後を含めたアジアモンスーンの大気循環場について、近年の新しい再解析データの解析を進めた結果、梅雨期の中でも卓越する水蒸気の経路が異なっており、また年によっても異なる特徴が見られることがわかった。新しい大気再解析データを境界値として、領域シミュレーションの計算を開始した。また、2022年度から引き続き、近年の新しい再解析データを用いて、日変化に関連した水蒸気の輸送について解析し、中国大陸上の梅雨前線付近における夜間降雨の増大機構を検討した。今後、日本付近の梅雨前線への影響も含め研究を進める。メソスケールの水蒸気の流れを理解するために、水蒸気データとして、マイクロ波放射計のデータと解析ツールを引き続き、整備した。また、レーダーデータを引き続き整備し、積乱雲の時間変化などの解析を可能とした。データなどは、他プロジェクトの成果を活用している。 さらにスケールをまたいで、降水システムの実態を理解するために、高解像度の衛星観測データの比較を行った。その結果、データによって特徴が異なり、例えば、年々変動の精度が高そうなデータと日変化を解析できるようなデータは、異なるデータであり、目的に応じて使い分けていくことにする。以上のように、それぞれのスケールの解析は進んでいるが、スケールをまたぐような解析は簡単ではなく、その点では進んでいるとは言えない。今後より積極的に進めたいと考えている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述のように、ラージスケール、日変化を示すような領域スケール(数100から1,000 キロメートル規模)の水蒸気の流れを理解するための解析は、それなりに進んできた。特に、新しい再解析データを用いることで、これまでには解析が難しかった領域スケールの水蒸気輸送も解析しつつある。また、領域気候モデルを用いたシミュレーションもある程度進めている。予備実験は2023年度である程度目処がついたが、計算には時間がかかることも確認できた。現象の性質上、低解像度化は、現象の理解を遠ざけると考えられ、避けた方が良いと考えている。よって、本番の計算には、計算資源とストレージの関係上、時間がかかるため、2024年度中を目標に進める。メソスケールの水蒸気の流れの解析は、データの解像度が高く、すべてのデータを解析するのは難しいため、事例解析をするか、統計解析をするかなど、解析手法の検討を進めている。以上のように、それぞれのスケールの解析は進んでいるが、スケールをまたぐような解析は簡単ではなく、その点では進んでいるとは言えない。この点は、当初から難しいだろうと考えていたため予想通りではあるが、今後より積極的に進めたいと考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究は、近年の梅雨期の気象災害について、線状降水帯などの豪雨をもたらす水蒸気がどこからやってくるのかに注目し、その水蒸気の流れを明らかにする。 そのために、2023年度は、マルチスケールの大気循環場及び降水データの本格的な解析に着手した。 ラージスケールの水蒸気の流れを理解するために、梅雨期前後を含めたアジアモンスーンの大気循環場について、近年の新しい再解析データを解析した。また、地球温暖化時の梅雨の変化を見据えて、全球気候シミュレーションデータの解析にも着手した。 高解像度領域大気モデルによる感度実験を実施するために、高解像度領域モデルの予備実験を行った。
ここまでは、各時空間スケールの解析であったため、スムーズに解析を進めることができた。しかしながら、本課題のチャレンジの一つである、スケール間相互作用、および複数のスケールをまたぐ階層構造の理解に本格的に取り組む。まずは、大規模なモンスーンの流れと領域スケールの水蒸気の流れの関係、地球温暖化による、梅雨の初期と末期の気候応答の違いなどを対象として解析を進める。これらの関係性は、一段階異なるスケール間の現象である。そのために、それぞれのスケールの現象の解析が得意な分担者が、2名から3名集まり、2つのスケールの現象の関連を議論する(オンラインツールなども活用する)。これらの共同作業を1ヶ月から2ヶ月に1回のペース(オンラインを含めて)で試みる。
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