研究課題/領域番号 |
22H00076
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
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研究分担者 |
三宅 登之 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40259213)
周 育佳 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40771944)
パルマヒル フロリンダ 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40813176)
川本 渚凡 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40907797)
根岸 雅史 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 教授 (50189362)
西畑 香里 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (50869740)
藤縄 康弘 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60253291)
秋廣 尚恵 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60724862)
ティプティエンポン コシット 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 講師 (70759208)
王 ウェイトン 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 特定教員 (80867862)
山田 洋平 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (80893916)
望月 圭子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90219973)
加藤 晴子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90275818)
森田 耕司 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90581794)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
39,910千円 (直接経費: 30,700千円、間接経費: 9,210千円)
2024年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | CEFR / CEFR-J / Can Do / パフォーマンステスト / 言語教育資源 / 外国語教育 / 多言語教育 / シラバス構築 / 教材研究 / テスト開発 / e-learning / 多言語教育資源 / CEFR / 言語データベース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を我が国の外国語教育に応用するため開発された CEFR-J の開発成果を応用し、多言語教育資源をコーパス言語学や自然言語処理の手法を援用して組織的に整備する手法の考案と、その資源を具体的な教育システムに結びつけるための言語共通の汎用シラバスを開発、実際のコースコンテンツを開発し東京外国語大学の28言語専攻のうち、実験的に実装をいくつかの言語で試みるものである。 特に汎用のCan-Do リストと汎用シラバスを組み合わせた教材を開発し、その教授結果を測定評価する Can-Do テストをセットで考案することで、国際的に価値のある言語教育資源の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、「ヨーロッパ言語共通参照枠(以下CEFR)」の国内における本格的な英語教育への適用例である「CEFR-Jプロジェクト」で構築した言語教育資源をベースにして、主要なCEFR が意図した EU 圏内の言語だけでなく,CEFR準拠資料の足りないアジア言語や少資源言語の外国語教育資料をCEFR-J準拠で統一的に構築・整備する手法を提案し、各言語共通の汎用シラバスで全言語資料を適切な CEFR-J レベルに配置し、それに基づく個別言語のCEFR-Jレベルを推定する Can Do テストを開発する。 2022年度は、専攻言語25言語で Can Do テストのリーディング・セクションの問題作成・チェックを行い、かつ、Pre-A1 から B2.2 までの Can Do 20個分の問題 20セットをコンピューター・システムに実装を試みた。多言語による文字コードの問題や、CEFR レベルを均一にするための質的な確認などが各言語で必要なため、膨大な時間をデータ実装とその内容チェックの確認作業に費やした。 さらに各言語で、教育利用を前提とした教育用テキストのコーパス構築を行い、web サーバー経由でコーパス検索システムを共有した。 年度末には、試験的に学部専攻言語の28言語対象にコース内容の設計を行い、初級(A1レベル)を対象に実施し、コース対象者の受講アンケートやCan Do テストによるパフォーマンス・ テストを行い、効果検証データを採取した。これらの分析を踏まえて、次年度は内容を改良し、学部全体に実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、以下の内容を実施した: 1) 専攻言語25言語で Can Do テストのリーディング・セクションの問題作成・チェックを行い、かつ、Pre-A1 から B2.2 までの Can Do 20個分の問題 20セットをコンピューター・システムに実装を試みた。多言語による文字コードの問題や、CEFR レベルを均一にするための質的な確認などが各言語で必要なため、膨大な時間をデータ実装とその内容チェックの確認作業に費やした。 2) 各言語で、教育利用を前提とした教育用テキストのコーパス構築を行い、web サーバー経由でコーパス検索システムを共有した。 3) 試験的に学部専攻言語の28言語対象にコース内容の設計を行い、初級(A1レベル)を対象に実施し、コース対象者の受講アンケートやCan Do テストによるパフォーマンス・ テストを行い、効果検証データを採取した。 4) Can Do テスト リスニング・セクションの音源収録を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、リーディング・セクションの問題をコンピューターシステムへの実装を完了し、言語文化学部・国際社会学部での全学実施を計画している。このための教授会での全学FD 研修会などの機会を設け、外国語教育にテストを利用するメリット、テストを単純な文法・読解問題ではなく、4技能の Can Do ベースの技能試験にする意義を周知徹底していく。 科研チームはこの舵取り役となるべく、テストの品質チェックと実施されたテスト結果の分析を行いつつ、学部の28言語専攻の外国語教育に新しい示唆を与えるべく、シラバス・指導法への改善点等も踏まえてパフォーマンステストを利用する意義を研究する。 さらに、2023-24年度にかけて、他の3技能(リスニング、ライティング、スピーキング [やり取り・発表])のテストもコンピューターシステムへの実装を順次行い、少なくともリスニング・リーディングの2技能に関しては全学実施を再度実施する予定である。 また CEFR-J ベースの多言語 Can Do テストは広く国際的な文脈でも実施可能性を検討するため、2024年度にはテスト完成を見据えて国際シンポジウムを開催し、多言語テストの作成手法や各言語での Can Do テスト実施や関連する CEFR 適用の具体的な方法や課題を検討する機会を持ちたい。
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