| 研究課題/領域番号 |
22H00088
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| 研究種目 |
基盤研究(A)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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| 研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原田 悦子 筑波大学, 人間系, 客員教授 (90217498)
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| 研究分担者 |
菅原 大地 筑波大学, 人間系, 准教授 (10826720)
増本 康平 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20402985)
榊 美知子 高知工科大学, 総合研究所, 客員准教授 (50748671)
須藤 智 静岡大学, グローバル共創科学部, 教授 (90548108)
松室 美紀 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (90822859)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2025年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2024年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
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| キーワード | 認知的加齢 / 認知の感情・動機づけ基盤 / 時間的展望 / 内容の熟知性 / 視空間作動記憶による意味支援 / 内容熟知性 / 視空間的表象による支援 / 好奇心,予測 / 学習の内的メカニズム / 既有知識,熟知度 / 方略と習慣的処理 / 視空間的作動記憶による情報支援 / 学習を支える感情基盤と動機づけ / 予測 / 学習と内容熟知性 / 認知過程モデル・シミュレーション / 遺伝的個人差と加齢変化 / ACT-Rによるモデル・シミュレーション |
| 研究開始時の研究の概要 |
人は日常的活動の中で多様な学習を生じる.学習機能は加齢に伴い低下するとされるが,社会環境の急速な変化の中で学習の必要性は増大し,高齢者の生活の質保証のため,その学習過程の解明と支援が必須である.そこで新奇事項事象の学習の加齢に伴う変化とその支援可能性を,学習を支える感情基盤・動機づけ,時間的展望の変化,学習内容に対する熟知性が学習過程にもたらす機序等を中心に明らかにし,認知モデルとして提案する.
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| 研究実績の概要 |
本研究は,超高齢社会における高齢者の活動を生活者視点から観察するとき,自らの身体・機能的変化に加えて,文化社会的要因を含めたマクロ,ミクロな環境の変化に対応した問題解決および行動の変化,すなわち学習を遂行していくことが必要であることから,そうした日常的活動の様々なレベルでの学習の高齢者の学習がどのような内的メカニズムに基づいて生じていることを明らかにし,そこから生活者としての高齢者の認知的支援をいかに行っていくかを考えていくことを目的としている. ここまでの研究で a)感情・動機づけでは,新たな事物事象に関する学習を動機づける要因として,不確定要素(曖昧さ)の認識,そこから発生する予測のレベル・種類,さらに好奇心が情報探索行動に対して与える影響の年齢群比較を行い,曖昧さの影響は年齢差はないこと,好奇心として知的好奇心と知覚的好奇心を独立して考える必要性が示唆され,いずれの要因についても既有知識の量やあり方が大きく影響をしていることが示された.またb)観察される学習における加齢変化について,方略レベルの相違と習慣的要因による分離を各種判断課題で明らかにしようとしており,その際に学習に伴う感情調整との関係性において二つが独立したものであること,c)社会情動的選択理論において重要とされる展望的時間は学習に影響を与えうるが,展望的時間自体が社会文化的な変動の影響を受けていること,また特に世界規模のパンデミックというコロナ禍の中で,高齢者であっても自ら認識する環境・状態と目標との関係性のあり方によって学習に与える影響は異なってくることが示された. それらに通底する形で,対象に関する既有知識すなわち熟知度の影響の大きさが改めて示されてきており,既有知識あるいは熟知度がどのように感情・動機づけのメカニズムに影響を与えているのかを検討する重要性が示されてきている.
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大きく3班に分かれて研究活動を進めており,それぞれの班での研究進展が見られる.実験,調査の結果におけるコロナ禍からの影響が各所に見られていることもあり,当初の仮説とは異なる,あるいはデータの再検討が必要となる事態も生じたが,3つの班の研究の方向性には共通点が大きく現れてきている.
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| 今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトも後半を迎えたこと,各班の結果から共通に,感情・動機づけ要因や時間的展望が学習過程に与える影響は年齢に関わらず存在するしている可能性が高いこと,特に高齢者においても負の感情を伴っても学習に向かう状況要因があることが示されており,そこには環境や自分自身の持つ目的の認識が関与しており,そこに既有知識の有無あるいは量,熟知度,熟知感が影響を与えている可能性が共通に観察されてきている.こうしたことから残されたプロジェクトの期間で,各班の研究成果を相互に掘り下げる形で,新たな問題の捉え方を提出できるよう,これまで以上に議論と考察の場を設けていきたい.
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