研究課題/領域番号 |
22H00120
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤澤 彰英 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (60222262)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
43,420千円 (直接経費: 33,400千円、間接経費: 10,020千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2022年度: 25,480千円 (直接経費: 19,600千円、間接経費: 5,880千円)
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キーワード | トカマクプラズマ / 乱流 / トモグラフィー / ヘリシティ入射 / プラズマ乱流 / アイソトープ効果 / プラズマ閉じ込め / 重イオンビームプローブ / トカマク / 局所ヘリシティ入射 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では、PLATO (主半径 0.7 m 副半径0.3 m 磁場 0.25 T プラズマ定常時間 100ms以上)の運転領域の拡大およびトモグラフィーなど一部計測器の拡張を実施し、多様な閉じ込め磁場形状対して軽水素および重水素プラズマにおいて乱流場の偏在(対称性の破れ)と結合(大域性)をトモグラフィー(2断面)およびHIBP(1断面)によって大域局所精密観測する。両者の乱流場の構造と機能の関係を、異なる閉じ込め磁場形状の下で捉えアイソトープ効果の物理機構を明らかにする。アイソトープ効果の起源の探究を通して、閉じ込め性能などにおいて高機能な乱流状態を実現する原理を探し出す。
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研究実績の概要 |
本年度の目的は、PLATO (主半径 0.7 m 副半径0.3 m 磁場 0.25 T プラズマ定常時間 100ms以上)においてトカマクプラズマを生成し、トモグラフィーなど一部計測器を設置することであった。しかし、PLATO装置は乱流場の精密観測のためオーミックコイルは鉄芯の効果をなくすため空芯であり、オーミックコイルによる周回電圧が3Vと小さいため、観測対象となるトカマク放電を生成することができなかった。そこで、トカマクプラズマを生成するためのターゲットとして強力なプラズマ生成するために磁気ヘリシティ入射装置を製作し、実機に設置しターゲットプラズマの生成を試みた。また、現有の電源および自作電源を用いて周回電圧が大きくなるコイル結線により電流を流すことを試みた。磁気ヘリシティ入射実験においては、ターゲットとなるプラズマの生成には成功したものの、主電源の故障などにより、トカマクプラズマ生成は今年度の課題となる。一方、コイル結線を変えた別電源によるトカマクプラズマの生成についてはプラズマ電流が誘起され10V程度のトロイダル周回電圧があればトカマクプラズマが生成できることが示された。また、プラズマの基幹設備や計測(リミター、磁気プローブ、フラックスループなど)を製作したほか、磁気ヘリシティ入射については、径方向3カ所に設置し、生成効率の位置依存性や、3台同時入射などによる生成効率の違いなどを調べることができるように製作した。従来のようにフラックスループについてもトロイダル全体ではなく局所的なものとするなど、ユニークな試みを実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では2022年度にトカマクプラズマを生成し、トモグラフィー計測を行う予定であったが、電源の故障などもありプラズマの生成の進捗が遅れている。先に書いたようにオーミックコイルによって生成されるトロイダル周回電圧が小さいことにより観測対象となるプラズマ生成が遅れており、その解決のために局所ヘリシティー入射や別コイルを用いた生成法の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、局所ヘリシティ入射や別コイルによるプラズマ電流立ち上げを試みる。現在、別コイルを用いた方法ではプラズマ電流が流れトカマクプラズマの生成に成功している。この条件で、Haのトモグラフィーシステムを早急に取り付け、立ち上がりの状況について研究する。また、トカマク装置の基本設備としてのリミターやプローブやフラックスループなどの磁気計測を製作し設置し電流生成実験を継続し、電流立ち上げ時の閉磁気面形成過程を調べるために、Haのトモグラフィーシステムを設置し立ち上げ時のプラズマの挙動を観測する。
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